平成27年度 秋期 午前 問43
セキュリティ
デジタルフォレンジックスの問題
ディジタルフォレンジックスの説明として,適切なものはどれか。
- アあらかじめ設定した運用基準に従って,メールサーバを通過する送受信メールをフィルタリングすること
- イ外部からの攻撃や不正なアクセスからサーバを防御すること
- ウ磁気ディスクなどの書換え可能な記憶媒体を単に初期化するだけではデータを復元できる可能性があるので,任意のデータ列で上書きすること
- エ不正アクセスなどコンピュータに関する犯罪に対してデータの法的な証拠性を確保できるように,原因究明に必要なデータの保全,収集,分析をすること
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✓ これが正解エ不正アクセスなどコンピュータに関する犯罪に対してデータの法的な証拠性を確保できるように,原因究明に必要なデータの保全,収集,分析をすること
解説
証拠として使える形でデータを保全し調べます。
デジタルフォレンジックスの forensic は、法廷のという意味の語です。語源がそのまま中身を指しているので、四つの説明のうち、裁判や証拠に触れているものを探せば決まります。正しいのは、不正アクセスなどの犯罪に対して、原因を突き止めるために必要なデータを保全し、収集し、分析するという説明です。ここで大切なのは、狙いが復旧ではないという点です。目的は、この記録は途中で書き換えられていないと後から示せる形で残すことにあります。だから手順が厳しくなります。元の媒体には手を触れず複製を取ってから調べる、取得した時点でハッシュ値を計算しておき作業の後に一致を確かめる、誰がいつ何をしたかを切れ目なくつないで記録する、といった約束事がそろって初めて、集めたものが証拠として通用します。裏を返すと、同じデータを手に入れていても、取り方が乱れていれば法廷では使えません。技術そのものよりも手続の正しさが合否を分ける、という点がこの分野の特徴です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アあらかじめ設定した運用基準に従って,メー…:あらかじめ決めた基準に沿って、行き来する電子メールを振り分ける仕組みの説明です。届く前に選り分ける日々の運用であって、起きてしまった出来事を後から調べる作業ではありません。
- イ外部からの攻撃や不正なアクセスからサーバ…:外部からの攻撃や不正な接続からサーバを守るという、時点が逆を向いた説明になっています。守りが破られる前に止める役目であり、破られた後に何が起きたかを明らかにする役目とは場面が違います。
- ウ磁気ディスクなどの書換え可能な記憶媒体を…:記憶媒体に任意のデータ列を上書きし、二度と読み出せないようにする処置を述べています。読み解けるように残すことを目指す活動とは、やろうとしている向きが正反対です。
この問題の用語
- デジタルフォレンジックス起きた出来事の証拠を、変えないまま集めて調べる手立て(古い表記はディジタルフォレンジックス)。後から証拠として使えるよう、扱いの筋道を記録に残します。
- 不正アクセス許されていない人が、他人の識別情報などを使って機器やサービスに入り込むこと。中身を見なくても、入った時点で問題になります。
- 証拠あとから事実を確かめられるように残した記録のこと。法的な場面で使えるように集めて保管し調べる手順を、デジタルフォレンジックスと呼びます。
- 磁気ディスクデータを磁気で記録する装置で、ハードディスクなどが当たります。複数台を組み合わせ、故障しても復旧できるようにする使い方があります。
- 記憶媒体データを保存しておくための装置や媒体。ハードディスクやSSD、USBメモリ、光ディスクなどがあり、容量や速さが違います。
- 分析集めたデータを細かく分けて、何がどう関わっているかを読み取ること。量が増えるほど、扱う道具も考え方も変わります。
出典:平成27年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問43
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問44:デジタルフォレンジックスの問題(デジタルフォレンジックス)
- 令和7年度 春期 午前 問59:システム監査における“監査手続”(証拠)
- 令和6年度 秋期 午前 問46:エクスプロイトコードの説明(不正アクセス)
- 令和5年度 春期 午前 問14:使用率との組合せ(磁気ディスク)
- 令和3年度 秋期 午前 問78:マルウェアに関する問題(記憶媒体)
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