平成29年度 春期 午前 問2
基礎理論
1+n×αで近似計算ができる条件
(1+α)ⁿ の計算を,1+n×α で近似計算ができる条件として,適切なものはどれか。
- ア|α|が 1 に比べて非常に小さい。
- イ|α|が n に比べて非常に大きい。
- ウ|α÷n|が 1 よりも大きい。
- エ|n×α|が 1 よりも大きい。
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✓ これが正解ア|α|が 1 に比べて非常に小さい。
解説
αの絶対値が 1 に比べて非常に小さいときに使えます。
設問は、べき乗の計算を 1 次式で置き換えてよい条件を選ばせています。もとの式を展開すると、1 に n とαの積を足し、その後ろにαの 2 乗以上を含む項が続きます。近似計算の式はこの 2 乗以降を落とした形なので、落とした部分が残した部分に比べて十分に小さいかどうかが分かれ目になります。2 乗の項を 1 次の項で割ると、n から 1 を引いた値にαを掛けて 2 で割った大きさになり、これを 0 へ近づける道はαの絶対値を小さくすることだけです。比べる相手は無次元の 1 なので、αの絶対値が 1 に比べて非常に小さい、という条件が当てはまります。数値計算で確かめると、n が 10 でαが 0.001 のとき真の値は 1.01004 ほど、置き換えた値は 1.010 で、ずれは 0.005 パーセントほどに収まります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ|α|が n に比べて非常に大きい。:比べる相手を n に置いた上で、大きいほうへ振っています。αは 1 回あたりの変化の割合、n は繰返しの回数で、性質の違うものどうしを比べても条件になりません。しかも大きい向きではずれが広がります。
- ウ|α÷n|が 1 よりも大きい。:αを n で割った値が 1 を超える、という向きの条件です。これはαを大きく取ることを許す言い方で、落とした部分の重みがかえって増える方向を向いています。
- エ|n×α|が 1 よりも大きい。:n とαの積が 1 を超えるかどうかは、足し算で付け加わる項そのものの大きさを見ているにすぎません。高次の項を無視できるかという判断とは別の話で、しかも不等号の向きが逆です。
出典:平成29年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問2
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