平成30年度 秋期 午前 問40
セキュリティ
TLSに関する問題
インターネットに接続された利用者の PC から,DMZ 上の公開 Web サイトにアクセスし,利用者の個人情報を入力すると,その個人情報が内部ネットワークのデータベース(DB)サーバに蓄積されるシステムがある。このシステムにおいて,利用者個人のディジタル証明書を用いた TLS 通信を行うことによって期待できるセキュリティ上の効果はどれか。
- アPC と DB サーバ間の通信データを暗号化するとともに,正当な DB サーバであるかを検証することができるようになる。
- イPC と DB サーバ間の通信データを暗号化するとともに,利用者を認証することができるようになる。
- ウPC と Web サーバ間の通信データを暗号化するとともに,正当な DB サーバであるかを検証することができるようになる。
- エPC と Web サーバ間の通信データを暗号化するとともに,利用者を認証することができるようになる。
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✓ これが正解エPC と Web サーバ間の通信データを暗号化するとともに,利用者を認証することができるようになる。
解説
PCとWebサーバ間を暗号化し、利用者を認証できます。
DMZに置いた公開WebサイトへPCからアクセスし、入力した個人情報が内部ネットワークのDBサーバに蓄えられる構成で、利用者個人のデジタル証明書を用いたTLS通信に何が期待できるかを選ぶ問いです。四つの選択肢は、暗号化される区間はどこかという軸と、証明書によって何を確かめられるかという軸の二つで組まれています。まとめて考えると半分だけ正しい選択肢に引き寄せられるので、軸を一本ずつ独立に決めるのがこつです。一本目の軸を決めます。TLSは通信している二者の間を守る仕組みです。PCが通信を張る相手はアクセスした先のWebサーバですから、守られるのはPCとWebサーバの間になります。Webサーバから奥のDBサーバへ向かう部分は別の通信で、そこを守りたければその区間に別の手当てが必要です。二本目の軸を決めます。通常のTLSではサーバ側の証明書だけを使い、サーバが本物かをクライアントへ示します。これに対して利用者個人のデジタル証明書は、利用者が本人であることをサーバへ示すために使われます。設問は利用者個人のものだと明記していますから、期待できる効果は利用者の認証です。この二つを合わせた選択肢が正解になります。構成図に照らしても整合します。TLSの端はPCとWebサーバの二か所で、DBサーバはその外側にあります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アPC と DB サーバ間の通信データを暗…:暗号化される区間も確かめられる内容も、どちらも外れています。通信の相手はWebサーバなので区間がDBサーバまで届かず、利用者個人の証明書で確かめられるのもサーバの正当性ではありません。二つの軸の両方で条件に合いません。
- イPC と DB サーバ間の通信データを暗…:利用者を認証できるという後半は正しいのですが、区間の取り方が誤りです。入力した情報が最終的に届く先がDBサーバなので、そこまで一本で守られると読みたくなりますが、途中から先は別の通信になります。
- ウPC と Web サーバ間の通信データを…:区間の取り方は正しいのですが、確かめられる内容が誤りです。DBサーバが正当かどうかを検証したいのであれば、必要になるのはそのサーバ自身の証明書であって、利用者個人に対して発行された証明書ではありません。
この問題の用語
- TLS通信の中身を途中で読まれたり書き換えられたりしないよう、暗号にして届ける取り決め。つないだ相手が本物かも確かめます。
- デジタル証明書公開鍵がその持ち主のものだと、第三者が保証する電子の書類(古い表記はディジタル証明書)。受け取った鍵が偽物でないかを確かめるために使います。
- DMZ外から見える機器を、内側の大事な網から切り離して置く区画。ここが破られても、奥までは一気に届きません。
- データベースたくさんのデータを決まった形で貯め、探したり書き換えたりできるようにした仕組み。多くの人が同時に使うことを前提にしています。
- 暗号化内容を鍵がなければ読めない形に変換すること。通信の経路だけでは守りきれない場合があるので、ファイル自体にも施します。
- 認証名乗ったとおりの本人か、通信の相手が本物かを確かめる手続き。ここを経ずに入り込む裏口があると、後の許可の仕組みが働きません。
出典:平成30年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問40
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問39:CRLに関する記述(デジタル証明書)
- 令和7年度 春期 午前 問43:IPsecに関する問題(TLS)
- 令和7年度 春期 午前 問38:OCSPを利用する目的(認証)
- 令和6年度 春期 午前 問36:名前解決に関する問題(DMZ)
- 令和5年度 春期 午前 問36:ボットネットに関する問題(デジタル証明書)
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