平成30年度 秋期 午前 問76
企業活動
工場で,ある原料から生産している 3 種類の製品 A,B 及び C の単位量当たりの製造時間,原料所要量及び利益額を表に示す。この工場の月間合計製造時間は最大 240 時間であり,投入可能な原料は月間 150kg である。このとき,各製品をそれぞれどれだけ作ると最も高い利益が得られるかを求めるのに用いられる手法はどれか。
〔表〕製品ごとの製造時間・原料所要量・利益額(3 行 3 列の表) 製品 A B C 製造時間(時間) 2 3 1 原料所要量(kg) 2 1 2 利益額(千円) 8 5 5
- ア移動平均法
- イ最小二乗法
- ウ線形計画法
- エ定量発注法
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✓ これが正解ウ線形計画法
解説
制約の下で利益を最大にする配分を解く手法です。
手法の名前を選ぶ問いですから、問題を式の形に写してみます。三つの製品を作る量をそれぞれ置くと、製造時間の合計は240時間以内、投入する原料は150キログラム以内という二つの上限が不等式になります。作る量は負にできませんから、これも条件に加わります。そして最も大きくしたいのは利益の合計です。現れる式は掛け合わせも2乗もない一次式ばかりで、条件は不等式、目的は最大化。この形を解く手法が線形計画法です。限りのある資源をどう配ると最も得かという問いは、この手法を使う合図だと覚えてください。表で数値が与えられていますが、設問が聞いているのは用いられる手法の名前であって、最適な生産量そのものではありません。表と二つの上限は、制約が二本あることを示すために置かれています。上限が一本しかなければ、資源あたりの利益が高い製品に寄せるだけで済みます。実際、利益の大きい製品だけを作ると原料が先に尽きて製造時間が余り、その製品を少し減らして別の製品に振り替えると利益が増えます。単純な優先順位付けでは最も高い利益に届かないので、二本の制約を同時に扱う手法が必要なのです。見分けの軸は、上限が二つ以上あって最大か最小を問われているかどうかです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア移動平均法:移動平均法は、いくつかの期の平均を順に取って動きをならし、傾向を読むための手法です。上限のある資源をどう配ると得かを決めるための道具ではありません。
- イ最小二乗法:最小二乗法は、点の並びに最も近い直線などを当てはめ、関係を式に表すための手法です。当てはめが目的であって、利益を最大にする配分を探す働きは持ちません。
- エ定量発注法:定量発注法は、在庫が決めた水準を下回ったときに、あらかじめ決めた量を注文するという補充のやり方です。生産量の組合せを決める問題とは扱う対象が違います。
出典:平成30年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問76(改変:原典の図表をテキストに書き起こした)
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