令和3年度 春期 午前 問2
基礎理論
桁落ちによる誤差の説明
桁落ちによる誤差の説明として,適切なものはどれか。
- ア値がほぼ等しい二つの数値の差を求めたとき,有効桁数が減ることによって発生する誤差
- イ指定された有効桁数で演算結果を表すために,切捨て,切上げ,四捨五入などで下位の桁を削除することによって発生する誤差
- ウ絶対値が非常に大きな数値と小さな数値の加算や減算を行ったとき,小さな数値が計算結果に反映されないことによって発生する誤差
- エ無限級数で表される数値の計算処理を有限項で打ち切ったことによって発生する誤差
答えと解説を見る
✓ これが正解ア値がほぼ等しい二つの数値の差を求めたとき,有効桁数が減ることによって発生する誤差
解説
値の近い二数の差をとって有効桁が減る誤差です。
設問は、数値計算で生じる四通りの誤差の説明の中から、桁落ちに当たるものを選ばせています。ですから見分けの軸は、その誤差がどんな操作から生まれるか、そして失われるのが有効桁そのものなのか、それとも下位の桁や小さいほうの数値なのか、という二点だけです。桁落ちは、大きさがほとんど等しい二つの数値の差を求めたときに起こります。上位のそろっている桁どうしが打ち消し合って消えてしまい、残るのは下位のわずかな桁だけになりますから、意味をもつ桁の数が一気に減ります。計算そのものは規則どおりに行われているのに、結果として信用できる桁数が減ってしまう点が、ほかの誤差との違いです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ指定された有効桁数で演算結果を表すために…:決められた桁数に収めるため、下位の桁を切り捨てたり四捨五入したりしたときに生じる誤差の説明です。丸めの操作が原因であり、差を求めたことで有効な桁が消える現象とは別のものです。
- ウ絶対値が非常に大きな数値と小さな数値の加…:大きさが極端に違う数どうしを足し引きしたとき、小さいほうが結果に現れなくなる現象の説明です。原因は二つの数の規模の隔たりであって、大きさのそろった数の引き算ではありません。
- エ無限級数で表される数値の計算処理を有限項…:限りなく続く級数を途中の項で止めて計算したために生じる誤差の説明です。計算を有限回で打ち切ったことが原因であり、二つの数の差を求める操作とは結び付きません。
出典:令和3年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問2
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)