令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問16
セキュリティ実装技術
DNSSECに関する問題
DNSキャッシュサーバAと権威DNSサーバCにDNSSECを導入した。PCがDNSキャッシュサーバAを用いてWebサーバBの名前解決を行うとき,DNSキャッシュサーバAが,WebサーバBのドメインを管理している権威DNSサーバCに問い合わせた。そのDNS問合せ後,PCがWebサーバBにアクセスするまでのDNSキャッシュサーバA,PC,及び権威DNSサーバCの動作に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- アDNSキャッシュサーバAではDNS応答にデジタル署名を付加し,PCではDNSの公開鍵(DNS鍵)を用いてDNS応答について真正性と完全性を検証する。
- イDNSキャッシュサーバAではDNS応答を暗号化し,PCではDNS鍵を用いてDNS応答について真正性と完全性を検証する。
- ウ権威DNSサーバCではDNS応答にデジタル署名を付加し,DNSキャッシュサーバAではDNS鍵を用いてDNS応答について真正性と完全性を検証する。
- エ権威DNSサーバCではDNS応答を暗号化し,DNSキャッシュサーバAではDNS鍵を用いてDNS応答について真正性と完全性を検証する。
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✓ これが正解ウ権威DNSサーバCではDNS応答にデジタル署名を付加し,DNSキャッシュサーバAではDNS鍵を用いてDNS応答について真正性と完全性を検証する。
解説
権威DNSサーバが応答に署名し、キャッシュサーバが鍵で検証します。
DNSSECは、DNS応答にデジタル署名を付けて、応答が正しい発信元から改ざんされずに届いたことを確かめる仕組みです。署名を付けるのは、そのドメインの情報をもつ権威DNSサーバです。問い合わせたDNSキャッシュサーバは、DNSの公開鍵(DNS鍵)を使って署名を検証し、応答の真正性と完全性を確かめます。見分ける軸は二つで、だれが署名しだれが検証するかと、暗号化か署名かです。DNSSECは応答の中身を暗号化して隠す仕組みではありません。情報の持ち主が署名し、受け取った側が検証する、という向きで覚えると選べます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アDNSキャッシュサーバAではDNS応答に…:DNSキャッシュサーバは、権威DNSサーバから受け取った応答を利用者へ渡す立場で、ドメインの情報の持ち主ではありません。署名を付けるのはドメインを管理する権威DNSサーバの側であり、署名する役割が入れ替わっています。
- イDNSキャッシュサーバAではDNS応答を…:キャッシュサーバが応答を暗号化するという点が、二重に食い違っています。DNSSECが付けるのは改ざんを検知するための署名で、中身を隠す暗号化ではなく、その作業を担うのも権威DNSサーバです。
- エ権威DNSサーバCではDNS応答を暗号化…:権威DNSサーバが作業を担う点は合っていますが、行うのは応答の暗号化ではなくデジタル署名の付加です。中身を隠すことと、発信元と内容の正しさを示すことを取り違えた説明になっています。
この問題の用語
- デジタル署名送り主が本人であることと、途中で中身が変わっていないことを同時に示す電子の印(古い表記はディジタル署名)。秘密鍵で作り、公開鍵で確かめます。
- 権威DNSサーバその名前の正しい住所を大元で持っているサーバ。他のサーバは分からないとき、最後にここへ聞きに行きます。
- DNS人が読む名前と、機械が使う住所を対応づけて教えてくれる仕組み。これがないと、名前でつなぐことができません。
- キャッシュ一度取り寄せた内容を手元に置いて、次から早く使えるようにする仕組み。CPUとメモリの間や、ブラウザ、DNSなど、さまざまな場所で使われます。
- 公開鍵誰にでも配ってよい鍵で、これで暗号にした文は対になる秘密鍵でしか戻せません。相手に渡しても危なくないほうの鍵です。
- 真正性エンティティが、それが主張するとおりのものであるという特性です。行動と結果とが一貫しているという信頼性とは、別の特性です。
- 完全性情報が壊れたり書き換えられたりせず、正しいまま保たれていること。機密性・可用性と並ぶ、三つの性質の一つです。
- 暗号化内容を鍵がなければ読めない形に変換すること。通信の経路だけでは守りきれない場合があるので、ファイル自体にも施します。
出典:令和7年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問16
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問14(暗号化)
- 令和6年度 秋期 午前Ⅱ 問15:楕円曲線暗号に関する記述(デジタル署名)
- 平成30年度 春期 午前Ⅱ 問17:DNSラウンドロビンの問題(DNS)
- 平成27年度 春期 午前Ⅱ 問6:信頼性ブロック図の説明(完全性)
- 平成21年度 春期 午前Ⅱ 問20:デジタル署名に関する問題(公開鍵)
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