システムの構成|エンベデッドシステムスペシャリスト試験
この分野には 10問あります。くり返し出ているものから並べています。
この分野でくり返し出ている用語はフェールセーフ(4問)・フールプルーフ(4問)・システムの構成(2問)・信頼性(2問)・監視(2問)です。問題が多い回は令和3年度 秋期(2問)・平成27年度 春期(2問)・平成21年度 春期(2問)です。
壊れたときにどちらへ倒すか、どう引き継ぐか
システムを複数のプロセッサで組む方式には、主記憶を共有して一つのOSで動かす密結合マルチプロセッサと、それぞれが主記憶をもち通信でつながる疎結合マルチプロセッサがあります。同種のプロセッサが主記憶を共有して処理能力を高めるのは密結合です。アプリケーションの側では、小さな独立したサービスを組み合わせるマイクロサービスアーキテクチャにより、サービスごとの変更がしやすくなります。
高信頼化の考え方は、故障や誤りが起きたときの振る舞いで区別します。故障したら安全な側に止めるのがフェールセーフで、交通信号を赤にする例が代表です。機能を落としながらも動き続けるのがフェールソフト、誤った操作や入力をしても困った結果にならないようにするのがフールプルーフ、構成要素の故障を冗長化で吸収して止めないのがフォールトトレランスです。
冗長構成では、待機系がいつ切り替わるかを押さえます。ホットスタンバイでは現用系が定期的に動作中を知らせるメッセージを送り、それが途絶えたことを契機に待機系が処理を引き継ぎます。ロードバランサがアプリケーションのレベルで稼働を確かめる場合は、サーバの特定のURLにアクセスし、返ってきた内容が想定どおりかを見ます。
ディスクの冗長化はRAIDの番号で区別します。RAID0は分散して書く速度向上で冗長性はなく、RAID1は同じ内容を2台に書くミラーリング、RAID5はパリティを分散して1台の故障から復元できる構成です。信頼性ブロック図は、構成要素のどれが故障するとシステム全体が止まるのかを直列と並列のつながりで表したものです。
この分野で出た問題
- 平成29年度 春期 問20操作に不慣れな人も利用するシステムでは,間違ったデータが入力されることが想定される。誤入力が発生しても,プログラムやシステムを異常終了させずに,エラーメッセージを表示して次の操作を促すような設計を何というか。
- 令和3年度 秋期 問19CPS(Cyber-Physical System)の考え方に基づいて,システムを開発している。このシステムの構成要素に故障が発生したときには,利用者に危害が及ばないような方法でシステムを停止する仕様としている。このように故障発生時に安全を保つことができるシステムの性質を何と呼ぶか。
- 平成27年度 春期 問4RAIDの分類において,ミラーリングを用いることで信頼性を高め,障害発生時には冗長ディスクを用いてデータ復元を行う方式はどれか。
- 平成30年度 春期 問6Web システムにおいて,ロードバランサ(負荷分散装置)が定期的に行っているアプリケーションレベルの稼働監視に関する記述として,最も適切なものはどれか。
- 平成21年度 春期 問21フェールセーフの考えに基づいて設計したものはどれか。
- 平成21年度 春期 問9ホットスタンバイシステムにおいて,現用系に障害が発生して待機系に切り替わる契機として,最も適切な例はどれか。
- 令和4年度 秋期 問20マイクロサービスアーキテクチャを利用してシステムを構築する利点はどれか。
- 平成27年度 春期 問6信頼性ブロック図の説明として,適切なものはどれか。
- 令和3年度 秋期 問6複数の同種のプロセッサが主記憶を共有することによって処理能力を高めるコンピュータシステムの構成はどれか。
正解と解説は、答え合わせのあとに出ます。
年度から解く
この分野の問題は 7年度ぶんの試験から出ています。いちばん新しいのは令和4年度 秋期です。年度別に解くと、回ごとにまとめて解けます。