ソフトウェア開発管理技術|エンベデッドシステムスペシャリスト試験
この分野には 22問あります。くり返し出ているものから並べています。
この分野でくり返し出ている用語は保守(5問)・作業(4問)・工程(4問)・プロジェクト(3問)・分析(3問)です。問題が多い回は平成30年度 春期(3問)・平成29年度 春期(3問)・平成23年度 特別(3問)です。
作ったものを資産として回し、道具は目的で選ぶ
組込み製品は系列で開発されることが多く、再利用が重視されます。製品のロードマップに基づいて共通部分をコア資産として整え、それを組み合わせて個々の製品を作るのがプロダクトライン開発です。品質の確かな資産を使い回すので、品質を保ちながら費用を抑えられます。銀行の勘定系のような特定の業務分野に絞って業務知識や部品、ツールを体系的に整えるのがドメインエンジニアリングです。
既存のプログラムに向き合う技法は、向きと結果で区別します。プログラムを解析して仕様や設計を明らかにするのがリバースエンジニアリングで、仕様からプログラムを作る通常の向きとは逆です。外から見た振る舞いを変えずに内部の構造を整えるのはリファクタリングと呼ばれます。
進め方では、開発サイクル全体を繰り返して完成度を高めるのがスパイラルモデルです。スクラムでは期間を固定したスプリントを繰り返し、各スプリントでリリース判断ができる成果を作ることを目標にします。ペアプログラミングは2人で一つのプログラムをレビューしながら作り、品質の向上と知識の共有を図ります。
CMMIは組織のプロセスの成熟度を段階で示し、改善を助けるモデルで、開発手順そのものを定めるものではありません。共通フレームの検証は、成果物が指定の要求事項を正しく反映しているかを確かめ、妥当性確認は、意図した用途に対して要求が満たされているかを確かめます。
道具は目的で選びます。JTAGはマイコンに内蔵されたデバッグ機能を専用の端子から操作する方式で、マイコンを模擬装置に置き換えるICEとは機能の置き場所が違います。関数ごとの実行回数や時間を測るのはプロファイラ、プログラムを止めて誤りを探すのはデバッガ、ソースコードのコメントから文書を作るのはドキュメンテーションジェネレーターです。
成果物の管理では、各工程の設計情報やプログラムを一元管理するリポジトリが、効率化と用語の統一に役立ちます。Gitは各開発者が手元に全履歴の複製を持つ分散型のバージョン管理ツールです。MISRA-Cは車載システムの品質向上を目的とした、C言語の書き方を制限する規則です。スタックの最大使用量は、各関数のフレームの大きさを呼出しツリーの経路ごとに合計した最大値です。
この分野で出た問題
- 平成31年度 春期 問213回出題C言語で作成されたプログラム全体で使用するスタックフレームのサイズが,確保したサイズ内に収まっていることを検証したい。各関数が使用するスタックフレームのサイズ情報に加え,必要となる情報はどれか。
- 令和2年度 10月 問192回出題マイコンのJTAGを利用したデバッグ手法の説明として,適切なものはどれか。
- 令和7年度 秋期 問20銀行の勘定系システムといった特定の分野のシステムに対して,業務知識,再利用部品,ツールなどを体系的に整備し,再利用を促進することによって,ソフトウェア開発の効率向上を図る活動や手法はどれか。
- 平成24年度 春期 問25CMMIの目的として,最も適切なものはどれか。
- 平成23年度 特別 問25CMMIを説明したものはどれか。
- 平成30年度 春期 問21MISRA-C の説明として,適切なものはどれか。
- 平成25年度 春期 問25アジャイルソフトウェア開発などで導入されている“ペアプログラミング”の説明はどれか。
- 令和3年度 秋期 問23アジャイル開発のスクラムにおけるスプリントのルールのうち,適切なものはどれか。
- 平成21年度 春期 問25ソフトウェアを保守するときなどに利用される技術であるリバースエンジニアリングの説明はどれか。
- 平成30年度 春期 問24ソフトウェアライフサイクルプロセスにおいて,ソフトウェア支援プロセスの一つであるソフトウェア検証プロセスの目的はどれか。
- 平成23年度 特別 問10ソフトウェア開発におけるリポジトリの説明はどれか。
- 平成21年度 春期 問24ソフトウェア開発のプロセスモデルのうち,開発サイクルを繰り返すことによって,システムの完成度を高めていくプロセスモデルはどれか。
- 平成29年度 春期 問21ソフトウェア開発・保守においてリポジトリを構築する理由として,最も適切なものはどれか。
- 令和4年度 秋期 問24ドキュメンテーションジェネレーターの説明として,適切なものはどれか。
- 令和5年度 秋期 問18ドメインエンジニアリングの説明として,適切なものはどれか。
- 平成29年度 春期 問9プログラムを構成するモジュールや関数の実行回数,実行時間など,性能改善のための分析に役立つ情報を収集するツールはどれか。
- 平成23年度 特別 問22マイコンのJTAGを利用したデバッガの説明として,適切なものはどれか。
- 平成29年度 春期 問25マッシュアップを利用して Web コンテンツを表示している例として,最も適切なものはどれか。
- 平成30年度 春期 問11分散開発環境において,各開発者のローカル環境に全履歴を含んだ中央リポジトリの完全な複製をもつことによって,中央リポジトリにアクセスできないときでも履歴の調査や変更の記録を可能にする,バージョン管理ツールはどれか。
- 令和7年度 秋期 問18組込みシステム開発におけるソフトウェアプロダクトライン開発の説明として,適切なものはどれか。
- 令和6年度 秋期 問23製品のロードマップに従って製品を開発していく場合に,プロダクトライン開発を適用する利点はどれか。
正解と解説は、答え合わせのあとに出ます。
年度から解く
この分野の問題は 13年度ぶんの試験から出ています。いちばん新しいのは令和7年度 秋期です。年度別に解くと、回ごとにまとめて解けます。