第109回 午前 問36
公衆衛生看護管理論
保健所に関する問題
健康危機管理に関する保健所の業務はどれか。2つ選べ。
- 1食中毒発生時の調査
- 2狂犬病発生時の厚生労働大臣への報告
- 3感染症患者を診断した医師からの届け出の受付
- 4保育所で乳児が突然死したときの届け出の受理
- 5虐待が認定された介護老人福祉施設の指定の取り消し
答えと解説を見る
✓ これが正解1食中毒発生時の調査
✓ これが正解3感染症患者を診断した医師からの届け出の受付
解説
保健所は、食中毒の調査と医師からの感染症の届出の受付を担います。
保健所は、地域保健法に基づき、食品衛生や感染症の予防など専門的な公衆衛生の業務を担い、健康危機管理の地域の拠点となる機関です。それぞれの業務の法律上の担い手がどこかで判断します。
食中毒が発生したときは、食品衛生法に基づき、医師から届出を受けた保健所長が、原因の食品や施設、患者の状況を調べる調査を行います。被害の拡大を防ぐための代表的な健康危機管理の業務です。したがって、食中毒発生時の調査は保健所の業務として正しい内容です。
感染症法では、医師が感染症の患者を診断したとき、最寄りの保健所長を経由して都道府県知事に届け出ることになっています。保健所は届出を受け付け、必要に応じて積極的疫学調査などにつなげます。したがって、感染症患者を診断した医師からの届け出の受付も保健所の業務として正しい内容です。
ほかの記述は、別の主体の役割です。狂犬病の発生を厚生労働大臣へ報告するのは都道府県知事、保育所での事故の報告を受けるのは市町村など、介護老人福祉施設の指定の取り消しは指定権者である都道府県知事です。覚え方として、保健所は食中毒と感染症の現場の窓口と押さえましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2狂犬病発生時の厚生労働大臣への報告:狂犬病予防法では、獣医師からの届出は保健所長を経て都道府県知事に伝わり、都道府県知事が厚生労働大臣に報告します。大臣への報告は保健所ではなく都道府県知事の役割です。
- 4保育所で乳児が突然死したときの届け出の受理:保育所で乳児が亡くなるなどの重大事故は、教育・保育施設等の事故報告の仕組みにより、施設から市町村などに報告されます。保健所が届け出を受理する業務ではありません。
- 5虐待が認定された介護老人福祉施設の指定の取り消し:介護老人福祉施設の指定を取り消す権限は、介護保険法で指定を行った都道府県知事にあります。保健所の業務ではなく、介護保険の指定と監督の仕組みの中で行われます。
出典:第109回 保健師国家試験 午前(厚生労働省)問36(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)