第110回 午後 問10
保健医療福祉行政論
予防接種について正しいのはどれか。
- 1定期接種の実施主体は都道府県である。
- 2学校などでの集団接種を原則としている。
- 3流行性耳下腺炎は定期接種の対象である。
- 4定期接種による健康被害には予防接種健康被害救済制度がある。
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✓ これが正解4定期接種による健康被害には予防接種健康被害救済制度がある。
解説
定期接種の健康被害には救済制度があります。
予防接種の制度は予防接種法で判断します。法第5条第1項は、市町村長がA類疾病とB類疾病のうち政令で定めるものについて、区域内に住む人に予防接種を行わなければならないと定めています。つまり定期接種の実施主体は市町村です。
そのうえで法第15条第1項は、定期の予防接種等を受けた人が病気になったり障害が残ったり亡くなったりした場合に、それが接種によるものと厚生労働大臣が認定したときは、市町村長が給付を行うと定めています。これが予防接種健康被害救済制度で、定期接種による健康被害が対象になると明記されているので、この記述が正しい内容です。接種の方法は、かつての集団接種中心から、かかりつけ医などで受ける個別接種が基本になっています。また法第2条に列挙されたA類疾病・B類疾病に流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)は含まれておらず、任意接種の扱いです。
定期接種は、市町村長が行い、健康被害は国が認定して市町村が給付する、という流れで覚えると整理できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1定期接種の実施主体は都道府県である。:予防接種法第5条第1項は、定期の予防接種を行う者を市町村長と定めています。都道府県は実施主体ではなく、保健所長や都道府県知事は指示などの形で関わる立場です。
- 2学校などでの集団接種を原則としている。:現在の予防接種は、かかりつけ医などの医療機関で一人ひとりが受ける個別接種が基本です。学校などで一斉に行う集団接種を原則とするという記述は、今の制度の考え方と合いません。
- 3流行性耳下腺炎は定期接種の対象である。:流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)は、予防接種法第2条に列挙されたA類疾病・B類疾病のどちらにも含まれていません。ワクチンはありますが定期接種ではなく、任意接種として扱われています。
出典:第110回 保健師国家試験 午後(厚生労働省)問10(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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