第111回 午後 問25
公衆衛生看護活動展開論
レジオネラ症に関する問題
レジオネラ症患者発生の届出を受けた保健所が感染の原因調査のために確認する内容で適切なのはどれか。
- 1発症前の食事内容
- 2カラオケ店の利用歴
- 3循環式浴槽の利用歴
- 4室内でのペットの飼育
- 5レジオネラ症患者との接触歴
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✓ これが正解3循環式浴槽の利用歴
解説
レジオネラ症では、循環式浴槽などの水の利用歴を確かめます。
レジオネラ症は、レジオネラ属菌に汚染された水がしぶきや湯気(エアロゾル)となって空気中に漂い、それを吸い込むことで起こる感染症です。菌はぬるい温度の水の中で、ぬめり(生物膜)がある場所で増えやすく、循環式浴槽、加湿器、冷却塔、噴水などが主な感染源になります。人から人へはうつりません。
そのため、患者の届出を受けた保健所の原因調査では、発症前の潜伏期間に、循環式浴槽のある入浴施設や温泉を利用したか、加湿器を使ったかなど、汚染された水のエアロゾルを吸い込む機会があったかを確かめます。循環式浴槽の利用歴を確認する肢が適切です。ほかの肢は、口から入る経路、飛沫、動物、人から人への感染を想定した調査項目で、レジオネラ症の経路とは合いません。
レジオネラ症は、水のエアロゾルを吸い込んでうつり、人から人へはうつらない、と経路で押さえると、調べるべき内容が選べます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1発症前の食事内容:発症前の食事内容は、食中毒など口から入る経路でうつる感染症の調査で確かめる内容です。レジオネラ症は汚染された水しぶきを吸い込んでうつるため、食事は感染の経路になりません。
- 2カラオケ店の利用歴:カラオケ店は、閉め切った空間で歌うことで飛沫が広がる感染症の調査で問題になる場所です。レジオネラ症の感染源は浴槽や加湿器などの水で、人の飛沫ではうつらないため、優先して確かめる内容ではありません。
- 4室内でのペットの飼育:室内でのペットの飼育は、オウム病など動物から人にうつる感染症の調査で確かめる内容です。レジオネラ属菌は環境中の水で増える菌で、ペットを介した感染は原因として考えにくいものです。
- 5レジオネラ症患者との接触歴:レジオネラ症は人から人へうつる感染症ではないため、患者との接触歴を調べても感染源にはたどり着けません。同じ水の設備を使った人の中から別の患者が出ていないかを確かめる方が調査の目的に合います。
出典:第111回 保健師国家試験 午後(厚生労働省)問25(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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