第114回 午後 問66
母性看護学
頭位で出生した直後の児の頭部に腫脹を認めた。腫脹は骨縫合を越え、波動を触れず、数日後に消失した。出生直後に認められた児頭の腫脹で考えられるのはどれか。
- 1産瘤
- 2骨重積
- 3頭血腫
- 4帽状腱膜下血腫
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✓ これが正解1産瘤
解説
骨縫合を越え波動がなく数日で消える腫脹は産瘤です。
出生直後の児頭の腫脹は、腫れがどの層にあるかで性質が変わり、骨縫合を越えるか、波動を触れるか、いつ消えるかで見分けます。
産瘤は、分娩のときに先進部が産道で圧迫されて生じる皮下のむくみ(浮腫)です。皮下の腫れなので骨縫合に関係なく広がり、液体がたまった袋ではないため波動は触れず、多くは数日で自然に消えます。問題文の、骨縫合を越える、波動を触れない、数日後に消失、の3つはすべて産瘤の特徴に当てはまります。これに対し頭血腫は骨膜の下の出血で、1枚の頭蓋骨の範囲に限られて骨縫合を越えず、波動を触れ、消えるまでに長くかかります。帽状腱膜下血腫は骨縫合を越えて広がりますが、出血がたまるので波動があり、量が多いと貧血やショックに注意が必要です。
以上から、産瘤が正解です。骨縫合と波動の2つの軸で、越える・波動なしは産瘤、越えない・波動ありは頭血腫と整理しましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2骨重積:骨重積は、狭い産道を通るときに頭蓋骨どうしが重なり合って頭の形が変わる現象です。腫れではなく骨の重なりなので、骨縫合を越える腫脹という所見とは合いません。
- 3頭血腫:頭血腫は骨膜の下の出血で、1枚の骨の範囲にとどまり骨縫合を越えません。血液がたまるため波動を触れ、吸収されるまで時間がかかるので、問題文の経過と異なります。
- 4帽状腱膜下血腫:帽状腱膜下血腫は頭皮の下の広い層への出血で、腫れが縫合線をまたいで広がる点は産瘤と似ていますが、触るとぶよぶよとした液体の感触があります。大量出血でショックに至ることもあり、問題文の経過とは別物です。
出典:第114回 看護師国家試験 午後(厚生労働省)問66(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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