第58回 午前 問64
生理学
刺激伝導系に関する問題
心臓の刺激伝導系で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1洞房結節は心室中隔にある。
- 2房室結節の伝導速度はHis束より速い。
- 3房室結節の興奮はHis束より先に生じる。
- 4刺激伝導系の細胞は活動電位を生成できる。
- 5洞房結節の活動電位持続時間はPurkinje線維より長い。
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✓ これが正解3房室結節の興奮はHis束より先に生じる。
✓ これが正解4刺激伝導系の細胞は活動電位を生成できる。
解説
興奮は房室結節からHis束へ進み、伝導系の細胞は活動電位を生じます。
心臓の刺激伝導系は、心臓を規則正しく収縮させるための電気の通り道です。興奮は、洞房結節で生まれ、心房を伝わって房室結節に届き、His束、左右の脚、Purkinje線維の順に心室全体へ広がります。
この順番から、房室結節の興奮はHis束より先に生じます。また、刺激伝導系の細胞は、自ら、あるいは前の部位から受けた興奮によって活動電位を生じ、それを次へ伝えています。洞房結節のように自分で周期的に活動電位を生み出す性質(自動能)ももっています。したがって、房室結節の興奮はHis束より先に生じるという記述と、刺激伝導系の細胞は活動電位を生成できるという記述の二つが正解です。
洞房結節は右心房の上大静脈の入口付近にあります。房室結節は伝導が遅く、心房と心室の収縮の間に時間差をつくります。Purkinje線維は活動電位の持続時間が長いのが特徴です。洞房結節から房室結節、His束、脚、Purkinje線維、と順番を声に出して覚えると、前後関係の問題に強くなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1洞房結節は心室中隔にある。:洞房結節は、右心房の上大静脈が流れ込む付近の壁にあります。心室中隔にあるのは、房室結節から続くHis束や左右の脚です。
- 2房室結節の伝導速度はHis束より速い。:房室結節は伝導速度がとても遅い部位で、ここで興奮がゆっくり伝わることで心房と心室の収縮に時間差が生まれます。His束の方が伝導は速いので、関係が逆です。
- 5洞房結節の活動電位持続時間はPurkinje線維より長い。:Purkinje線維は、活動電位の持続時間が刺激伝導系の中でも長い細胞です。洞房結節の活動電位はそれより短いので、記述は大小の関係が逆になっています。
出典:第58回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問64(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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