第58回 午後 問30
生理学
健常成人の血圧で正しいのはどれか。
- 1Korotkoff音が聞こえなくなった時点での圧を収縮期血圧とする。
- 2触診法では聴診法に比べて収縮期血圧が高く測定される。
- 3平均血圧は拡張期血圧に脈圧の1/3を加えて求める。
- 4足関節上腕血圧比の基準値は0.75~0.9である。
- 5収縮期血圧は朝より夕方の方が低くなる。
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✓ これが正解3平均血圧は拡張期血圧に脈圧の1/3を加えて求める。
解説
平均血圧は、拡張期血圧に脈圧の3分の1を加えて求めます。
この問は、血圧の測り方と血圧の基本的な値の性質を整理できているかを問うています。
平均血圧は、1回の拍動の間の血圧を平均した値です。心臓は収縮している時間より拡張している時間のほうが長いため、単純に収縮期と拡張期の中間にはならず、拡張期寄りになります。そこで、拡張期血圧に、脈圧(収縮期血圧と拡張期血圧の差)の3分の1を加えて求めるのが一般的な計算法です。
Korotkoff音は、カフの圧を下げていくときに聞こえ始めた時点が収縮期血圧で、聞こえなくなった時点は拡張期血圧にあたります。触診法は脈が触れ始める圧を読むので、聴診法より収縮期血圧がやや低く測られます。足関節上腕血圧比は、足と腕の収縮期血圧の比で、0.9以下は下肢の動脈の狭窄や閉塞を疑う値です。血圧は睡眠中に低く、起きて活動するにつれて上がる日内変動があります。平均血圧の式は、拡張期を土台に脈圧の一部を足す、と形で覚えると忘れにくくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1Korotkoff音が聞こえなくなった時点での圧を収縮期血圧とする。:聴診法で音が消える点は、動脈が拡張期にも押しつぶされなくなった圧を示し、拡張期血圧として記録します。収縮期血圧として読むのは、音が最初に現れた点です。
- 2触診法では聴診法に比べて収縮期血圧が高く測定される。:触診法は、カフの圧を下げて橈骨動脈の脈が触れ始めた圧を読むため、聴診法より収縮期血圧が低めに出ます。高く測定されるわけではありません。
- 4足関節上腕血圧比の基準値は0.75~0.9である。:足関節上腕血圧比は健常では1前後で、0.9以下は下肢の動脈の狭窄や閉塞を疑う値です。0.75~0.9を基準値とするのは誤りです。
- 5収縮期血圧は朝より夕方の方が低くなる。:血圧は睡眠中に最も低く、目覚めて活動するにつれて上がり、日中から夕方にかけて高めになる傾向があります。夕方のほうが低いとは言えません。
出典:第58回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問30(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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