令和5年度 春期 午前Ⅱ 問17
セキュリティ
公開鍵暗号方式に関する問題
暗号技術のうち,共通鍵暗号方式のものはどれか。
- アAES
- イElGamal 暗号
- ウRSA
- エ楕円曲線暗号
答えと解説を見る
✓ これが正解アAES
解説
AES は共通鍵暗号方式で、ほかの三つは公開鍵暗号方式です。
見分ける軸は、暗号化と復号に同じ鍵を使うか、対になる二つの鍵を使うかです。AES は、暗号化と復号に同じ鍵を使う共通鍵暗号方式で、データをブロックという一定の長さに区切って暗号化します。米国の標準暗号として選ばれ、無線 LAN の暗号化をはじめ広く使われています。ほかの三つはいずれも、公開する鍵と秘密にする鍵の組を使う公開鍵暗号方式です。公開鍵暗号方式は、素因数分解や離散対数といった数学の問題を解く難しさを安全性の根拠にしています。共通鍵の代表は AES、公開鍵の代表は RSA と楕円曲線暗号、と組で覚えると迷いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イElGamal 暗号:ElGamal 暗号は、離散対数問題を解く難しさを安全性の根拠とする公開鍵暗号方式です。暗号化には公開鍵を、復号には対になる秘密鍵を使うので、同じ鍵を使う共通鍵暗号方式には当たりません。
- ウRSA:RSA は、大きな数の素因数分解が難しいことを安全性の根拠とする公開鍵暗号方式です。公開鍵と秘密鍵の組を使い、暗号化のほかデジタル署名にも使われます。
- エ楕円曲線暗号:楕円曲線暗号は、楕円曲線上の離散対数問題の難しさを安全性の根拠とする公開鍵暗号方式です。RSA より短い鍵で同程度の安全性を得られる特徴がありますが、共通鍵暗号方式ではありません。
この問題の用語
- AES暗号化と復号に同じ鍵を使う共通鍵暗号の方式で、決まった長さごとに区切って処理します。処理が速く、通信やデータ本体の暗号化に使われます。
- RSA非常に大きな数の素因数分解が難しいことを安全性の根拠にした公開鍵暗号方式です。鍵を公開するものと秘密にするものの2つに分けて使います。
- 公開鍵暗号方式「公開鍵暗号」と同じ意味です。配ってよい鍵と隠す鍵を対にして使うやり方を、手順として言うときにこの言い方をします。
- 共通鍵暗号方式「共通鍵暗号」と同じ意味です。同じ鍵を送る側と受け取る側の双方が持つやり方を、手順として言うときにこの言い方をします。
- 楕円曲線暗号短い鍵の長さで、高い安全性を得られる公開鍵暗号の方式です。同じ強さで比べると、RSA暗号より鍵が短くて済みます。
出典:令和5年度 春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問17
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問18:AESにおける鍵長の条件(AES)
- 令和4年度 春期 午前Ⅱ 問18(RSA)
- 令和元年度 秋期 午前Ⅱ 問24:共通鍵暗号方式(楕円曲線暗号)
- 平成27年度 秋期 午前Ⅱ 問23(公開鍵暗号方式)
- 平成23年度 秋期 午前Ⅱ 問24:共通鍵暗号方式(共通鍵暗号方式)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)