第27回 問題33
ソーシャルワークの理論と方法(専門)
次の記述のうち,精神保健福祉士が行うソーシャルアクションとして,適切なものを1つ選びなさい。
- 1積極的に地域へ出向き,支援が必要なクライエントを発見する。
- 2社会資源の開発のために,国や地方自治体に働きかける。
- 3社会関係資本を形成するために,地域における人々の精神的な絆を強める。
- 4クライエントの支援に関する助言を他の専門職に求める。
- 5クライエントのニーズを充足するために,社会資源につなげる。
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✓ これが正解2社会資源の開発のために,国や地方自治体に働きかける。
解説
社会資源の開発をめざし国や自治体に働きかけるのがソーシャルアクションです。
ソーシャルアクションは、クライエントや地域の人々が抱える課題を、個別の支援だけでは解決できない社会の問題としてとらえ、制度やサービスの創設・改善を求めて、行政や議会、社会全体に働きかける方法です。署名活動や陳情、請願、世論への訴えなどの手段がとられます。
正解は、社会資源の開発のために国や地方自治体に働きかけるという記述です。必要なサービスや制度が地域にない場合、精神保健福祉士は当事者や家族、関係機関と力を合わせて、その必要性を行政に示し、新しい仕組みをつくるよう求めます。たとえば、精神障害のある人が使える住まいや移動の支援が足りないとき、実情を調べて資料にまとめ、自治体に施策化を求めることがこれに当たります。
ほかの肢は、別の方法の説明です。地域へ出向いて支援の必要な人を見つけるのはアウトリーチ、人々のつながりを強めることは社会関係資本の形成、他の専門職に助言を求めるのはコンサルテーション、ニーズを満たすために既存の資源につなぐのは仲介の働きです。
見分け方は、働きかけの目的が、制度や社会の仕組みそのものを変えたりつくったりすることかどうかを確かめることです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1積極的に地域へ出向き,支援が必要なクライエントを発見する。:自分から相談に来ない人を見つけるために援助者が外に出向く方法は、アウトリーチと呼ばれます。個人の発見が目的で、新しい施策を求める活動とは中身が違います。
- 3社会関係資本を形成するために,地域における人々の精神的な絆を強める。:地域の人々の信頼やつながりを強めることは、社会関係資本を形成する取組です。行政などに制度の創設を求めて働きかけるソーシャルアクションとは区別されます。
- 4クライエントの支援に関する助言を他の専門職に求める。:他の専門職に支援についての助言を求めることは、コンサルテーションにあたります。社会の仕組みを変えるために行政や社会に働きかける方法ではありません。
- 5クライエントのニーズを充足するために,社会資源につなげる。:クライエントのニーズに合う既存の社会資源につなぐのは、仲介やケアマネジメントの働きです。資源そのものを生み出すために制度に働きかける方法とは違います。
出典:第27回 精神保健福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題33。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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