第36回 問題50
社会保障
出産・育児に係る社会保障の給付等に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1「産前産後期間」の間は,国民年金保険料を納付することを要しない。
- 2出産育児一時金は,産前産後休業中の所得保障のために支給される。
- 3育児休業給付金は,最長で子が3歳に達するまで支給される。
- 4児童手当の費用は,国と地方自治体が折半して負担する。
- 5児童扶養手当の月額は,第1子の額よりも,第2子以降の加算額の方が高い。(注) 「産前産後期間」とは,国民年金の第1号被保険者の出産予定日又は出産日が属する月の前月から4か月間(多胎妊娠の場合は,出産予定日又は出産日が属する月の3月前から6か月間)を指す。
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✓ これが正解1「産前産後期間」の間は,国民年金保険料を納付することを要しない。
解説
産前産後期間の国民年金保険料は、納付することを要しません。
国民年金法第88条の2は、第1号被保険者について、出産予定月の前月(多胎妊娠の場合は三月前)から出産予定月の翌々月までの期間に係る保険料は、納付することを要しないと定めています。設問の注にある産前産後期間がこれに当たり、2019年4月から始まった仕組みです。この期間は保険料を納めた期間として扱われ、将来の老齢基礎年金の額にもそのまま反映されます。所得が低いときの一般の保険料免除とは違い、所得の要件がない点も特徴です。
この問は、出産・育児に関わる給付の目的と、期間や負担の数字を正しく結びつけられるかを見ています。出産にかかる費用を支える給付と休業中の所得を支える給付を区別すること、育児休業給付金の支給期間の上限、児童手当や児童扶養手当の費用負担や額の仕組みを整理しておくと、迷わずに判断できます。
覚え方として、産前産後期間は免除ではなく納付を要しない期間で、しかも納付済として年金額に反映される、と押さえておきましょう。
出題当時の児童扶養手当では、第2子の加算額より第3子以降の加算額のほうが低く定められていました。現在は2024年11月1日施行の改正により第3子以降の加算額が第2子と同じ額に引き上げられていますが、加算額が第1子の額より低い点は変わりません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2出産育児一時金は,産前産後休業中の所得保…:出産育児一時金は、健康保険などから出産にかかる費用の負担を軽くするために支給されます。産前産後休業中の所得を補うのは、被用者保険の出産手当金の役割です。
- 3育児休業給付金は,最長で子が3歳に達する…:育児休業給付金は原則として子が1歳になるまでで、保育所に入れないなどの事情があって延長しても最長で2歳までです。3歳まで支給される仕組みではありません。
- 4児童手当の費用は,国と地方自治体が折半し…:出題当時の児童手当の費用は、国と地方がおおむね2対1で負担し、会社員などの3歳未満の子の分には事業主の拠出金も充てられていました。国と地方が折半する仕組みではありません。
- 5児童扶養手当の月額は,第1子の額よりも,…:児童扶養手当は、第1子の手当額を基本にして、第2子以降は子の数に応じた加算額を上乗せする仕組みです。加算額は第1子の額より低く設定されています。
出典:第36回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題50。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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