第36回 問題128
高齢者福祉
事例を読んで,地域包括支援センターの社会福祉士によるJさんの長女への助言として,適切なものを2つ選びなさい。
〔事 例〕
自宅で一人暮らしのJさん(82歳,男性)は,脳梗塞の後遺症により軽い左片麻痺があり,要支援1の認定を受けているが介護保険サービスは利用していない。2か月前に買物に行こうとして玄関先で転倒し,軽傷ですんだものの,それ以来自宅から出ようとしなくなった。近隣に住んでいる長女は,週に2,3度自宅を訪れ,買物や掃除・洗濯を手伝ってきた。しかし,「父は一人で大丈夫というが,むせることもあり食事量が減ってきて心配です。父はどのようなサービスが利用できますか」と地域包括支援センターに相談に来た。
- 1看護小規模多機能型居宅介護の利用
- 2介護老人福祉施設への入所
- 3介護予防通所リハビリテーションの利用
- 4短期入所生活介護の利用
- 5管理栄養士による介護予防居宅療養管理指導の利用
答えと解説を見る
✓ これが正解3介護予防通所リハビリテーションの利用
✓ これが正解5管理栄養士による介護予防居宅療養管理指導の利用
解説
要支援1のJさんには介護予防通所リハと管理栄養士の指導が合います。
この事例の決め手は、Jさんが要支援1の認定を受けていること、転倒をきっかけに外出しなくなったこと、そして長女が話す、むせることがあり食事量が減ってきたという様子です。地域包括支援センターの社会福祉士は、要支援の人が利用できる予防給付のサービスの中から、Jさんの課題に合うものを助言する場面にいます。支援の段階でいえば、相談を受けて課題を見立て、利用できる資源を示す段階です。
介護予防通所リハビリテーションは、要支援の人が通所の施設で、理学療法士などによるリハビリテーションを受けるサービスです。片麻痺があり、転倒後に外出を控えているJさんにとって、身体機能の維持や回復を図りながら外へ出る機会を作ることにつながります。管理栄養士による介護予防居宅療養管理指導は、通院が難しい要支援の人の自宅を管理栄養士が訪問し、栄養や食事について指導するサービスです。食事量の減少やむせといった食事面の心配に直接応えることができます。2つ選ぶ問ですが、どちらも要支援の人が使える介護予防のサービスであり、事例に書かれた課題に対応しています。
ほかの記述は、要介護の人を対象とするサービスや、Jさんの課題に合わない施設入所です。介護保険のサービスの問では、そのサービスが要支援の人も使えるかどうか、そして事例のどの言葉に応えるものかの2点で見分けると判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1看護小規模多機能型居宅介護の利用:看護小規模多機能型居宅介護は、要介護の人を対象とする地域密着型サービスで、要支援の人向けの予防給付には含まれていません。要支援1のJさんは利用できません。
- 2介護老人福祉施設への入所:介護老人福祉施設への新たな入所は、原則として要介護3以上の人が対象です。要支援1で、自宅での生活を続けているJさんの状況に合う助言ではありません。
- 4短期入所生活介護の利用:短期入所生活介護は要介護の人向けの介護給付のサービスです。要支援の人には別に予防給付の短期入所がありますが、外出や食事の課題に応える内容でもありません。
出典:第36回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題128。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)