第37回 問題33
社会保障
公的年金の給付に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1老齢厚生年金は,受給権者が請求の手続きをとらなくても,支給開始年齢に達すれば自動的に支給が開始される。
- 2老齢厚生年金を受給しながら就労する場合,収入によっては老齢厚生年金の一部又は全部の支給が停止される場合がある。
- 3老齢基礎年金は,繰上げ受給又は繰下げ受給を選択できるが,いずれを選択しても受給額は変わらない。
- 4障害基礎年金の受給者が遺族基礎年金の受給要件を満たした場合,両方の年金を受給することができる。
- 5国民年金には,第三号被保険者を対象とする独自の給付として,付加年金がある。
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✓ これが正解2老齢厚生年金を受給しながら就労する場合,収入によっては老齢厚生年金の一部又は全部の支給が停止される場合がある。
解説
就労して収入があると、老齢厚生年金が支給停止される場合があります。
公的年金には、老齢・障害・遺族の3種類の給付があり、それぞれに支給の手続きや他の給付との調整のルールがあります。この問は、老齢年金と、年金どうしの併給の決まりで判断します。
老齢厚生年金を受け取っている人が、厚生年金保険の被保険者として働く場合には、在職老齢年金の仕組みが適用されます。賃金と年金の月額の合計が一定の基準額を超えると、超えた額に応じて老齢厚生年金の一部または全部の支給が停止されます。したがって、収入によっては老齢厚生年金の一部または全部の支給が停止される場合があるとする記述が最も適切です。
ほかの記述を確認します。年金は、受給権が生じても自動的には支給されず、本人が請求の手続きをとる必要があります。老齢基礎年金は、繰上げ受給をすると減額され、繰下げ受給をすると増額されます。障害基礎年金と遺族基礎年金のように支給事由の異なる年金は、1人1年金の原則により、どちらかを選んで受け取ります。付加年金は第一号被保険者のための上乗せの給付です。
在職老齢年金は働きながら年金を受ける人の調整、繰上げは減額・繰下げは増額、付加年金は第一号被保険者、と結びつけて覚えると判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1老齢厚生年金は,受給権者が請求の手続きをとらなくても,支給開始年齢に達すれば自動的に支給が開始される。:公的年金は、受給する権利が生じても、本人が年金請求書を提出して請求の手続きをとらなければ支給は始まりません。支給開始年齢に達するだけで自動的に支給されるわけではありません。
- 3老齢基礎年金は,繰上げ受給又は繰下げ受給を選択できるが,いずれを選択しても受給額は変わらない。:老齢基礎年金は、繰上げ受給を選ぶと請求した時期に応じて減額され、繰下げ受給を選ぶと増額されます。どちらを選んでも受給額が変わらないとする点が誤りです。
- 4障害基礎年金の受給者が遺族基礎年金の受給要件を満たした場合,両方の年金を受給することができる。:障害基礎年金と遺族基礎年金は支給事由の異なる基礎年金どうしなので、1人1年金の原則により両方は受け取れず、どちらか一方を選択して受給します。
- 5国民年金には,第三号被保険者を対象とする独自の給付として,付加年金がある。:付加年金は、第一号被保険者が定額の保険料に上乗せして付加保険料を納めた場合に、老齢基礎年金に加えて受け取れる給付です。第三号被保険者は対象になりません。
出典:第37回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題33。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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