第37回 問題85
高齢者福祉
「令和6年版高齢社会白書」(内閣府)に示された日本の高齢者を取り巻く社会情勢に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 165歳以上人口増大により,死亡数は2006年(平成18年)から2022年(令和4年)まで増加傾向にあるが,2030年(令和12年)以降は減少に転じると見込まれている。
- 265歳以上人口に占める一人暮らしの者の割合は増加傾向にあり,その傾向は,少なくとも2050年(令和32年)までは継続すると見込まれている。
- 32023年(令和5年)現在の高齢化率を都道府県別にみると,最も高いのは島根県であり,最も低いのは埼玉県である。
- 4介護保険制度における要介護認定・要支援認定を受けた者は,2021年度(令和3年度)には第一号被保険者の3割を超えている。
- 565歳以上の者について,2023年度(令和5年度)における住宅所有の状況をみると,持家(一戸建て・分譲マンションなどの集合住宅)が5割程度となっている。
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✓ これが正解265歳以上人口に占める一人暮らしの者の割合は増加傾向にあり,その傾向は,少なくとも2050年(令和32年)までは継続すると見込まれている。
解説
高齢者の一人暮らしの割合は増加傾向で、2050年まで続くと見込まれています。
高齢社会白書は、内閣府が毎年まとめる、高齢化の状況と高齢社会対策の実施状況についての報告です。この問は、令和6年版の白書が示す数字や将来の見通しで判断します。
白書は、65歳以上の一人暮らしの者が男女ともに増加傾向にあり、65歳以上の男女それぞれの人口に占める割合は、1980年の男性4.3%、女性11.2%から、2020年には男性15.0%、女性22.1%に高まり、2050年には男性26.1%、女性29.3%になると見込んでいます。したがって、65歳以上人口に占める一人暮らしの者の割合は増加傾向にあり、少なくとも2050年までは継続すると見込まれているとする記述が最も適切です。一人暮らしの高齢者の増加は、見守りや生活支援、孤立の防止といった地域の支援の必要性が高まることを意味します。
ほかの記述には、白書の数字や見通しと合わない部分があります。見分け方は、増加の続く年(死亡数は2040年まで、一人暮らしの割合は2050年まで)と、高齢化率の両端の都道府県(秋田県と東京都)を組で覚えておくことです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 165歳以上人口増大により,死亡数は200…:白書では、65歳以上人口の増大により、死亡数は2006年から2040年まで増加傾向にあり、その後は減少に向かうとされています。2030年以降に減少に転じるという記述は、見通しの年を取り違えています。
- 32023年(令和5年)現在の高齢化率を都…:2023年の都道府県別の高齢化率は、最も高いのが秋田県で39.0%、最も低いのが東京都で22.8%です。島根県と埼玉県を両端とする記述は、白書の数字と合いません。
- 4介護保険制度における要介護認定・要支援認…:2021年度に要介護または要支援の認定を受けた人は、第1号被保険者の18.9%で、2割に届いていません。3割を超えているという記述は、実際よりかなり大きい数字です。
- 565歳以上の者について,2023年度(令…:65歳以上の人の住まいは、持家の一戸建てが76.2%、持家の分譲マンションなどの集合住宅が8.3%で、持家が8割以上を占めます。5割程度という記述は、実際よりかなり小さい数字です。
出典:第37回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題85。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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