第38回 問題4
医学概論
事例を読んで,次のうち,Aさんの希望を踏まえた訓練やサポートを行う主な職種として,最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Aさん(58歳,男性)は脳梗塞を発症し,右片麻痺と構音障害の症状があるため,回復期リハビリテーション病棟に入院中である。利き手である右手を実用的に使うことは難しく,左手を使って身の回りのことができるよう練習している。退院後は一人で入浴できるようになりたいと希望しており,自宅の浴室に手すりを設置する予定である。
- 1理学療法士
- 2作業療法士
- 3言語聴覚士
- 4義肢装具士
- 5看護師
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✓ これが正解2作業療法士
解説
入浴など生活動作の練習と環境の調整は、作業療法士の中心的な役割です。
事例の決め手は、Aさんの希望が退院後に一人で入浴できるようになることであり、利き手ではない左手を使って身の回りのことができるよう練習している点です。回復期リハビリテーション病棟では多職種がそれぞれの専門性で関わりますが、この希望に主に応える職種を選びます。
作業療法士は、入浴・更衣・食事・整容などの日常生活動作(ADL)や家事などの応用的な動作の練習を担当し、利き手交換の訓練、自助具の選定、手すりの設置など住環境の調整についての助言も行います。一人で入浴するという生活動作の獲得と、自宅の浴室に手すりを設置するという環境面の準備は、どちらも作業療法士の専門領域にあたります。したがって、作業療法士が最も適切です。
Aさんには構音障害もあり、病棟では言語聴覚士や看護師なども関わりますが、この問で問われているのは入浴の希望に沿った訓練やサポートの中心となる職種です。
起き上がりや歩行などの基本動作は理学療法士、生活の中の応用動作は作業療法士、ことばと飲み込みは言語聴覚士、と担当の中心で見分けると判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1理学療法士:理学療法士は、寝返り・起き上がり・立ち上がり・歩行といった基本的な動作の回復を、運動療法や物理療法で支える職種です。入浴という生活場面の動作の獲得と、そのための環境の準備を主に担う職種ではありません。
- 3言語聴覚士:言語聴覚士は、話す・聞く・飲み込むといった機能の訓練を担う職種で、Aさんの構音障害の訓練には関わります。しかし、一人で入浴したいという希望に沿った動作の練習の中心ではありません。
- 4義肢装具士:義肢装具士は、医師の指示のもとで義肢や装具の採型・製作・身体への適合を行う職種です。事例では装具の作製は話題になっておらず、入浴動作の練習や住まいの準備を主に担う職種ではありません。
- 5看護師:看護師は病棟での生活全般を支え、入浴の介助にも関わりますが、利き手交換を含む動作の訓練や住宅改修への助言を専門的に行う職種ではありません。この希望に沿う訓練の中心は別の専門職です。
出典:第38回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題4。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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