第38回 問題32
社会保障
日本の公的医療保険の給付に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1海外旅行中の傷病で現地の医療機関で受診した場合,特別療養費が支給される。
- 2高額療養費の自己負担限度額は,被保険者の所得などに応じて設定されている。
- 3傷病手当金は,被扶養者の人数に応じて加算される。
- 4出産手当金は,被扶養者が出産したときに支給される。
- 5健康保険において,出産育児一時金と家族出産育児一時金とは支給額が異なる。
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✓ これが正解2高額療養費の自己負担限度額は,被保険者の所得などに応じて設定されている。
解説
高額療養費の自己負担限度額は、年齢と所得の区分に応じて決まります。
公的医療保険の給付には、療養の給付のような医療そのものの給付と、傷病手当金や出産手当金のような現金の給付があります。この問は、それぞれの給付の対象と仕組みで判断します。
高額療養費は、1か月の医療費の自己負担が一定の上限(自己負担限度額)を超えたときに、その超えた分が払い戻される制度です。自己負担限度額は、70歳未満か以上かという年齢の区分と、被保険者の所得の区分によって段階的に定められており、所得が高いほど限度額も高くなります。したがって、所得などに応じて設定されているという記述が最も適切です。
ほかの記述は、海外で受診したときの給付の名称、傷病手当金と出産手当金の対象と計算のしかた、出産に関する一時金の額を取り違えています。
高額療養費は所得によって上限が変わる、傷病手当金と出産手当金は働く本人が休んだときの所得保障、と目的で区別すると判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1海外旅行中の傷病で現地の医療機関で受診した場合,特別療養費が支給される。:海外旅行中のけがや病気で現地の医療機関にかかった場合は、帰国後に申請すると、国内の基準で算定した額をもとに海外療養費が支給されます。特別療養費は、海外での受診に対して支給される給付の名称ではありません。
- 3傷病手当金は,被扶養者の人数に応じて加算される。:傷病手当金は、病気やけがで仕事を休み、給与を受けられない被保険者本人に、標準報酬をもとにした額が支給されます。被扶養者の人数によって加算される仕組みはありません。
- 4出産手当金は,被扶養者が出産したときに支給される。:出産手当金は、被保険者本人が出産のために仕事を休み、その間の給与が支払われない場合に支給されるものです。被扶養者が出産したときは家族出産育児一時金の対象にはなりますが、出産手当金は支給されません。
- 5健康保険において,出産育児一時金と家族出産育児一時金とは支給額が異なる。:健康保険では、被保険者本人が出産したときの出産育児一時金と、被扶養者が出産したときの家族出産育児一時金は、同じ額が支給されます。両者の支給額に差は設けられていません。
出典:第38回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題32。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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