平成21年度 秋期 午前 問44
開発技術
インヘリタンスの説明
オブジェクト指向におけるインヘリタンスの説明はどれか。
- ア幾つかのオブジェクトを集めて,これらを成分とするオブジェクトを作成する。
- イオブジェクトのデータ構造や値を隠ぺいし,オブジェクトの外部から直接,内部のデータにアクセスできないようにする。
- ウ基底クラスで定義したデータ構造と手続をサブクラスで引き継いで使用する。
- エ同一のデータ構造と同一の手続をもつオブジェクトをまとめて表現する。
答えと解説を見る
✓ これが正解ウ基底クラスで定義したデータ構造と手続をサブクラスで引き継いで使用する。
解説
上の種類の中身を、下の種類が受け継いで使う仕組みです。
オブジェクト指向のインヘリタンスは、種類と種類の間に上下の関係を置き、上の側で定めたデータの形や手続きを、下の側にそのまま持ち込んで使えるようにする仕組みです。下の側は、上から引き継いだものに加えて、自分だけの追加や置き換えを重ねられます。狙いは、共通する部分を上に集めて一度だけ書き、各所で使い回すところにあります。集めた場合と個別に書いた場合とを比べると、修正の掛かる範囲や、新しい種類を作るときの手間が変わってきます。設問はこの仕組みの説明を問うています。四つの記述から、上と下の種類の間で、定義を引き継ぐ、と述べたものを取り出します。要点は、引き継ぐ方向と、何を引き継ぐか、の二つを揃えて述べているところにあります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア幾つかのオブジェクトを集めて,これらを成…:複数の対象を集めて、それらを部品とする新しい対象を作ると述べています。部品として持つ、という組み立て方の話で、種類の間の上下の関係で定義を引き継ぐこととは、別の仕組みです。
- イオブジェクトのデータ構造や値を隠ぺいし,…:対象の中のデータや値を外から直接触らせないように隠す仕組みだと述べています。中の実装を包み隠す話で、上の種類から下の種類が定義を受け継ぐこととは、狙いの層が違います。
- エ同一のデータ構造と同一の手続をもつオブジ…:同じデータの形と同じ手続きを持つ対象たちを、ひとまとまりに束ねて表すと述べています。共通の型を抜き出して名前を付ける段階の話で、上と下の関係で定義を持ち込む話ではありません。
出典:平成21年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問44
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)