令和5年度 春期 午前 問42
セキュリティ
デジタルフォレンジックスの問題
デジタルフォレンジックスの手順は収集,検査,分析及び報告から成る。このとき,デジタルフォレンジックスの手順に含まれるものはどれか。
- アサーバとネットワーク機器のログをログ管理サーバに集約し,リアルタイムに相関分析することによって,不正アクセスを検出する。
- イサーバのハードディスクを解析し,削除されたログファイルを復元することによって,不正アクセスの痕跡を発見する。
- ウ電子メールを外部に送る際に,本文及び添付ファイルを暗号化することによって,情報漏えいを防ぐ。
- エプログラムを実行する際に,プログラムファイルのハッシュ値と脅威情報を突き合わせることによって,プログラムがマルウェアかどうかを検査する。
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✓ これが正解イサーバのハードディスクを解析し,削除されたログファイルを復元することによって,不正アクセスの痕跡を発見する。
解説
起きた後に痕跡をたどる作業が当たります。
設問は、収集、検査、分析及び報告から成るデジタルフォレンジックスの手順に含まれるものを選ばせています。見分けの軸は時制です。つまり、その作業が事の起こる前や最中を向いているか、起こった後を向いているか、という一点だけを見ます。デジタルフォレンジックスは、すでに起きてしまった出来事について、何がどう行われたかを後から示すための仕事です。サーバのハードディスクを解析し、削除されたログファイルを復元して不正アクセスの痕跡を発見する作業は、集めたものから見るべきものを取り出す検査の段に当たります。最初の収集の段でも作法があり、元のディスクをそのまま調べると最終アクセス日時などが動いてしまうため、複製を取り、同じものだと示せるようにしてから複製の側を調べます。手を加えていないことを後から示せる形で残す、というのが手順全体の芯です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アサーバとネットワーク機器のログをログ管理…:集約した記録をその場で突き合わせ、いま進んでいる不正な接続に気づくための働きです。向いている先が現在進行の事態なので、過ぎた出来事を後から立証する仕事とは役割が別です。
- ウ電子メールを外部に送る際に,本文及び添付…:送信するときに本文や添付ファイルを読めなくしておき、漏えいそのものを起こさせないための備えです。事が起こる前に手を打つ側の対策であり、証拠を扱う場面には掛かっていません。
- エプログラムを実行する際に,プログラムファ…:動かそうとしているプログラムが有害かどうかを、既知の情報と照らして見分ける検査です。守っているのは実行しようとしている瞬間であって、過去の再構成ではありません。
この問題の用語
- デジタルフォレンジックス起きた出来事の証拠を、変えないまま集めて調べる手立て(古い表記はディジタルフォレンジックス)。後から証拠として使えるよう、扱いの筋道を記録に残します。
- 不正アクセス許されていない人が、他人の識別情報などを使って機器やサービスに入り込むこと。中身を見なくても、入った時点で問題になります。
- 分析集めたデータを細かく分けて、何がどう関わっているかを読み取ること。量が増えるほど、扱う道具も考え方も変わります。
- ログ管理ログを取るだけでなく、定期的に確認して異常に気づくまでを含む運用です。不正を事前に止める仕組みではなく、事後に調べるための備えです。
- ハードディスク磁気で記録する、代表的な記憶装置のことをいいます。回転する円盤に読み書きするので、容量あたりの値段が安い反面、衝撃に弱いです。
- 電子メール文書やファイルをネットワーク越しに送る仕組み。送信にはSMTP、受信にはPOP3やIMAP4というプロトコルが使われます。
- 暗号化内容を鍵がなければ読めない形に変換すること。通信の経路だけでは守りきれない場合があるので、ファイル自体にも施します。
- 情報漏えい守るべき情報が、許されていない相手の手に渡ってしまうこと。故意の持ち出しだけでなく、紛失や誤送信でも起こります。
出典:令和5年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問42
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問44:デジタルフォレンジックスの問題(ログ管理)
- 令和7年度 秋期 午前 問42:CSPMに関する問題(情報漏えい)
- 令和6年度 秋期 午前 問46:エクスプロイトコードの説明(不正アクセス)
- 令和6年度 春期 午前 問36:名前解決に関する問題(ハードディスク)
- 平成31年度 春期 午前 問39:デジタルフォレンジックスの問題(デジタルフォレンジックス)
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