第40回 午前 問54
食べ物と健康
食品添加物に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 1一日摂取許容量(ADI)は、最小毒性量(LOAEL)に安全係数を乗じた値である。
- 2既存添加物は、一般に飲食に提供されるもので、添加物として使用されるものを指す。
- 3発色剤は、用途の表示が免除されている。
- 4機能性表示食品に用いられるビタミン類は、表示が免除されている。
- 5キャリーオーバーでは、表示が免除されている。
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✓ これが正解5キャリーオーバーでは、表示が免除されている。
解説
キャリーオーバーに当たる添加物は表示が免除されています。
食品添加物は、安全性の評価の考え方、指定添加物・既存添加物などの分類、表示の決まりの3つで判断します。食品表示基準では、加工助剤やキャリーオーバーに当たる添加物は表示を省略できます。キャリーオーバーとは、原材料の製造や加工で使われ、その食品自体の製造では使われず、食品中には効果を発揮できる量より少ない量しか残っていないものをいいます。
ほかの記述は、計算の向き・定義・表示の扱いがずれています。一日摂取許容量(ADI)は無毒性量を安全係数で割って求める値です。一般に飲食に供されるものを添加物として使う場合は一般飲食物添加物に分類されます。発色剤は物質名に用途名を併記する添加物です。ビタミン類などを栄養強化の目的で使った添加物は、以前は一般の加工食品で表示を省略できましたが、特別用途食品と機能性表示食品はもともと省略の対象外でした。さらに2025年3月28日施行の食品表示基準の改正でこの省略の規定が削られ(経過措置は2030年3月31日まで)、出題当時は栄養強化の目的でも表示が必要です。
したがって、キャリーオーバーでは表示が免除されているという記述が適当です。表示を省略できる添加物は加工助剤とキャリーオーバー、と2つで覚え、栄養強化の目的の添加物は改正で省略できなくなった、と合わせて押さえましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1一日摂取許容量(ADI)は、最小毒性量(LOAEL)に安全係数を乗じた値である。:ADIは、動物試験などで求めた無毒性量(NOAEL)を安全係数で割って求めます。最小毒性量に安全係数を掛けると、毒性が現れる量よりさらに大きな値になり、安全側の基準になりません。
- 2既存添加物は、一般に飲食に提供されるもので、添加物として使用されるものを指す。:既存添加物は、長年使われてきた実績があるとして既存添加物名簿に収載された添加物です。一般に飲食に供されるもので添加物として使用されるもの(果汁を着色に使う場合など)は、一般飲食物添加物にあたります。
- 3発色剤は、用途の表示が免除されている。:発色剤は、保存料・甘味料・着色料などと同じく、物質名に加えて用途名を併記する必要がある添加物です。亜硝酸ナトリウムであれば、発色剤(亜硝酸Na)のように表示します。
- 4機能性表示食品に用いられるビタミン類は、表示が免除されている。:機能性表示食品では、栄養強化の目的で使うビタミン類も以前から表示が必要で、省略は認められていません。2025年3月の食品表示基準の改正後は、一般の加工食品でも栄養強化の目的の添加物を表示することになっています。
出典:第40回 管理栄養士国家試験 午前(厚生労働省)問54(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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