平成30年度 春期 午前Ⅱ 問12
基礎理論
NANDに関する問題
NAND 素子を用いた次の組合せ回路の出力 Z を表す式はどれか。ここで,論理式中の“・”は論理積,“+”は論理和,“X̅”は X の否定を表す。
組合せ回路(論理回路図):
- 入力 X → NAND①(2 入力とも X に結線)
- 入力 Y → NAND②(2 入力とも Y に結線)
- NAND① の出力・NAND② の出力 → NAND③ → Z
- アX・Y
- イX+Y
- ウX̅・̅Y̅(原典はX・Y全体に上線)
- エX̅+̅Y̅(原典はX+Y全体に上線)
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✓ これが正解イX+Y
解説
入力を束ねた NAND は否定になり、出力 Z は X+Y です。
NAND の2入力を同じ信号につなぐと、X と X の論理積の否定になるので、出力は X の否定です。つまり左の二つの NAND は、それぞれ X と Y の否定を作る NOT として働きます。右の NAND には X の否定と Y の否定が入るので、出力 Z は、X の否定と Y の否定の論理積をさらに否定したものです。ド・モルガンの法則により、否定どうしの論理積の否定は元の論理和に等しいので、Z=X+Y です。真理値で確かめると、X と Y が 0 と 0 のとき Z は 0、0 と 1、1 と 0、1 と 1 のときはいずれも Z が 1 になり、論理和の表と一致します。入力を NAND で否定してから NAND すると OR になる、と覚えておくと速く解けます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アX・Y:X・Y は、X と Y がともに 1 のときだけ 1 になる論理積です。この回路では X が 1、Y が 0 のときも、左の NAND の出力が 0 と 1 になって右の NAND の出力は 1 になるので、論理積とは一致しません。
- ウX̅・̅Y̅(原典はX・Y全体に上線):X・Y 全体の否定は、X と Y を直接一つの NAND に入れた場合の式です。この回路では先に各入力を否定しているので、X と Y がともに 0 のとき Z は 0 になり、この式の値 1 と食い違います。
- エX̅+̅Y̅(原典はX+Y全体に上線):X+Y 全体の否定は NOR の出力で、X と Y がともに 0 のときだけ 1 になります。この回路ではその入力で Z が 0 になり、どちらかが 1 のときに 1 になるので、値がちょうど反転しています。
出典:平成30年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問12
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