平成21年度 秋期 午前 問42
セキュリティ
公開鍵暗号方式に関する問題
公開鍵暗号方式を用いて,図のように A さんから B さんへ,他人に秘密にしておきたい文章を送るとき,暗号化に用いる鍵 K として,適切なものはどれか。
〔図〕A さんから B さんへ送る流れ(枠と結線を読み取って書き写した)
A さん B さん
“来月転居する予定です。” “来月転居する予定です。”
│ ▲
▼ │
┌────────────────┐ ┌──────────────────────┐
│ 鍵 K によって暗号化 │ │ B さんの秘密鍵によって復号 │
└────────────────┘ └──────────────────────┘
│ ▲
▼ │
“nd359fxj47ac…” ────→ ネットワーク ────→ “nd359fxj47ac…”- アA さんの公開鍵
- イA さんの秘密鍵
- ウB さんの公開鍵
- エ共通の秘密鍵
答えと解説を見る
✓ これが正解ウB さんの公開鍵
解説
受け取る人の公開鍵で閉めます。
答えの手掛かりは図の右半分にあります。復号する側が B さんの秘密鍵と示されているからです。公開鍵暗号方式では鍵が必ず二本一組で、片方で閉めたものはもう片方でしか開きません。ですから軸は、誰だけが開けられる状態にしたいのかという一点になります。他人に秘密にしておきたいのであれば、受け取る人だけが持っている鍵で開ける形にすればよく、閉めるときに使うのはその対になる公開鍵です。郵便受けにたとえると、投入口は誰でも使えるのに、中身を取り出せるのは鍵を持つ住人だけ、という関係にあたります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アA さんの公開鍵:送る側が自分の公開鍵で閉めた場合、対になるのは送る側の秘密鍵です。受け取った側は開く手立てを持たないため、文章を読めないままになってしまいます。
- イA さんの秘密鍵:送る側の秘密鍵で閉めると、対になる鍵は誰でも入手できるので、途中で見た人にも中身が読めます。作った本人であることを示す使い方ではありますが、狙いが設問とは逆向きです。
- エ共通の秘密鍵:同じ一本の鍵を両者で持ち合う、別の方式の話です。設問は公開鍵暗号方式を用いると条件を置いており、図でも二本一組の一方を使って戻す形が描かれています。
この問題の用語
- 公開鍵暗号方式「公開鍵暗号」と同じ意味です。配ってよい鍵と隠す鍵を対にして使うやり方を、手順として言うときにこの言い方をします。
- 公開鍵誰にでも配ってよい鍵で、これで暗号にした文は対になる秘密鍵でしか戻せません。相手に渡しても危なくないほうの鍵です。
- 秘密鍵持ち主だけが手元に隠しておく鍵で、公開鍵と対になります。これが他人に渡ると、なりすましも盗み見も止められません。
- 暗号化内容を鍵がなければ読めない形に変換すること。通信の経路だけでは守りきれない場合があるので、ファイル自体にも施します。
- 復号暗号にした文を、もとの読める形に戻すことをいいます。相手の公開鍵で暗号化した文は、相手の秘密鍵だけで戻せます。
出典:平成21年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問42(改変:原典の図表をテキストに書き起こした)
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 科目A 問10:WAFの説明(暗号化)
- 令和7年度 科目A 問9:暗号の危殆化に該当するもの(公開鍵)
- 令和5年度 科目A 問10:WAFの設置場所(復号)
- 令和元年度 秋期 午前 問38:ディジタル署名の検証鍵と使用方法(秘密鍵)
- 平成30年度 秋期 午前 問38:共通鍵暗号方式の特徴(公開鍵暗号方式)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)