平成27年度 春期 午前 問40
セキュリティ
公開鍵暗号方式に関する問題
公開鍵暗号方式を用いて,図のように A さんから B さんへ,他人に秘密にしておきたい文章を送るとき,暗号化に用いる鍵 K として,適切なものはどれか。
図(書き起こし): 流れの図(絵)。矢印を追って書き起こした構造は次のとおり。
データを表すのは平行四辺形,処理を表すのは長方形,ネットワークは楕円です。
【A さん】側(左)
[平行四辺形]“来月転居する予定です。”
↓
[長方形]鍵Kによって暗号化
↓
[平行四辺形]“nd359fxj47ac …”
→(楕円)ネットワーク →
【B さん】側(右)
[平行四辺形]“nd359fxj47ac …”
↑ から上へ
[長方形]Bさんの秘密鍵によって復号
↑ から上へ
[平行四辺形]“来月転居する予定です。”
左の列の外に「Aさん」,右の列の外に「Bさん」と刷られています。- アA さんの公開鍵
- イA さんの秘密鍵
- ウB さんの公開鍵
- エ共通の秘密鍵
答えと解説を見る
✓ これが正解ウB さんの公開鍵
解説
受け取る側の公開鍵で暗号化します。
公開鍵暗号方式では、鍵を二つ一組で作り、片方を公開し、もう片方は本人だけが持ちます。一方の鍵で暗号化したものは、対になるもう一方の鍵でしか元へ戻せません。図では、受け取る側の B さんが自分の秘密鍵で復号しています。その秘密鍵と対になるのは B さんの公開鍵なので、暗号化に使われた鍵 K はそれだと決まります。この組合せであれば、公開されている鍵は誰が使ってもよく、戻せるのは秘密鍵を持つ B さんだけなので、他人に秘密にしておきたい文章を送るという狙いにかないます。判定の軸は、復号に使う鍵から逆にたどって、対になる鍵はどちらかを言えるかという一点です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アA さんの公開鍵:A さんの公開鍵で暗号化すると、元へ戻せるのは対になる秘密鍵を持つ A さん自身だけになります。受け取った B さんには復号する手立てがなく、図に描かれた流れがそこで途切れてしまいます。
- イA さんの秘密鍵:A さんの秘密鍵で暗号化したものは、公開されている A さんの公開鍵さえあれば誰でも元へ戻せます。送り手が本人であることを示す使い方にはなりますが、中身を他人から隠す役には立ちません。
- エ共通の秘密鍵:送り手と受け手が同じ鍵を分け合って使う形です。図は B さんの秘密鍵で復号すると示しており分け合った鍵ではないうえ、公開鍵暗号方式を用いるという設問の前提とも噛み合いません。
この問題の用語
- 公開鍵暗号方式「公開鍵暗号」と同じ意味です。配ってよい鍵と隠す鍵を対にして使うやり方を、手順として言うときにこの言い方をします。
- 公開鍵誰にでも配ってよい鍵で、これで暗号にした文は対になる秘密鍵でしか戻せません。相手に渡しても危なくないほうの鍵です。
- 秘密鍵持ち主だけが手元に隠しておく鍵で、公開鍵と対になります。これが他人に渡ると、なりすましも盗み見も止められません。
- 暗号化内容を鍵がなければ読めない形に変換すること。通信の経路だけでは守りきれない場合があるので、ファイル自体にも施します。
- 復号暗号にした文を、もとの読める形に戻すことをいいます。相手の公開鍵で暗号化した文は、相手の秘密鍵だけで戻せます。
出典:平成27年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問40(改変:原典の図表をテキストに書き起こした)
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 科目A 問10:WAFの説明(暗号化)
- 令和7年度 科目A 問9:暗号の危殆化に該当するもの(公開鍵)
- 令和5年度 科目A 問10:WAFの設置場所(復号)
- 令和元年度 秋期 午前 問38:ディジタル署名の検証鍵と使用方法(秘密鍵)
- 平成30年度 秋期 午前 問38:共通鍵暗号方式の特徴(公開鍵暗号方式)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)