2025年5月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問33
タックスプランニング
所得税における各種所得等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1不動産所得の金額は、原則として、その年中の「不動産所得に係る総収入金額-必要経費」の算式により計算される。
- 2一時所得の金額は、その年中の「一時所得に係る総収入金額-その収入を得るために支出した金額の合計額-特別控除額」の算式により計算される。
- 3発行済株式総数の5%未満の株式を所有する株主が受ける上場株式等に係る配当等は、その金額の多寡にかかわらず、申告不要制度を選択することができる。
- 4退職一時金の支払を受ける退職者が、その支払時に「退職所得の受給に関する申告書」を提出しない場合、所得税および復興特別所得税として、退職一時金の支給額の20.42%が源泉徴収される。
答えと解説を見る
✓ これが正解3発行済株式総数の5%未満の株式を所有する株主が受ける上場株式等に係る配当等は、その金額の多寡にかかわらず、申告不要制度を選択することができる。
解説
申告不要を選べないのは3%以上の大口株主等で、5%ではありません。
不動産所得・一時所得の計算式、上場株式等の配当の申告不要制度、退職所得の源泉徴収を確かめる問題です。
不動産所得の金額は、総収入金額から必要経費を差し引いて求めます。一時所得の金額は、総収入金額からその収入を得るために支出した金額と特別控除額(最高50万円)を差し引いて求めます。退職一時金の支払時に退職所得の受給に関する申告書を提出しないと、退職所得控除が適用されず、支給額に対して20.42%の税率で所得税と復興特別所得税が源泉徴収されます(確定申告で精算できます)。これらの記述はいずれも適切です。
上場株式等の配当等で申告不要制度を選べないのは、発行済株式総数等の3%以上を持つ大口株主等です。3%未満の株主であれば、配当の金額の多寡にかかわらず申告不要を選べますが、3%以上5%未満の株主は大口株主等にあたり選べません。したがって、5%未満の株主であれば選択できるとする記述が不適切です。
大口株主等の線引きは3%、一時所得の特別控除は最高50万円、申告書を出さない退職金は20.42%で源泉徴収、と数字を整理しておくと見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1不動産所得の金額は、原則として、その年中…:不動産所得は、家賃や地代などの総収入金額から、固定資産税や減価償却費などの必要経費を差し引いて計算します。記述の算式どおりで適切です。
- 2一時所得の金額は、その年中の「一時所得に…:一時所得は、総収入金額から収入を得るために支出した金額を引き、さらに最高50万円の特別控除額を差し引いて求めます。記述の算式どおりで、総所得金額に入るのはその2分の1です。
- 4退職一時金の支払を受ける退職者が、その支…:受給に関する申告書を出さないと、勤続年数に応じた控除を反映した計算ができないため、支給額の20.42%が源泉徴収されます。払い過ぎた税額は確定申告で取り戻せるので、この記述は適切です。
出典:2025年5月 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問33(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)