第110回 午後 問17
公衆衛生看護学概論
UHCに関する問題
ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(Universal Health Coverage:UHC)の説明で正しいのはどれか。
- 1すべての人が適切な保健医療サービスに支払い可能な費用でアクセスできる状態
- 2労働条件の国際基準となる条約や勧告を採択し、批准国への監視を行う機関
- 3すべての子どもが命と権利を守り安全な生活を送れるよう支援する基金
- 4世界の人々の福祉の実現や、人権の国際的な保障を目的としている機関
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✓ これが正解1すべての人が適切な保健医療サービスに支払い可能な費用でアクセスできる状態
解説
UHCは、誰もが負担できる費用で医療を受けられる状態です。
ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)は、すべての人が、必要とする質の高い保健医療サービスを、経済的な困難に陥ることなく受けられる状態を指します。世界保健機関(WHO)などが掲げる国際保健の目標で、持続可能な開発目標(SDGs)のターゲットの1つにも位置づけられています。日本の国民皆保険はその実現例として紹介されることが多くあります。
肢の中で、状態を説明しているのは、すべての人が適切な保健医療サービスに支払い可能な費用でアクセスできる状態、という記述だけです。ほかの3つは、いずれも機関や基金の役割を述べた文です。労働条件の国際基準となる条約や勧告を採択する機関は国際労働機関(ILO)、子どもの命と権利を守る基金は国連児童基金(ユニセフ)の説明にあたり、人権の国際的な保障などを目的とする機関も UHC そのものではありません。したがって、最初の記述が正解です。
UHC は組織の名前ではなく目指す状態の名前である、と押さえておくと、機関の説明と取り違えにくくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2労働条件の国際基準となる条約や勧告を採択し、批准国への監視を行う機関:労働条件の国際基準となる条約や勧告を採択し、批准国を監視するのは国際労働機関(ILO)の役割です。UHC は機関の名前ではなく、保健医療を受けられる状態を指す語なので、この説明は当てはまりません。
- 3すべての子どもが命と権利を守り安全な生活を送れるよう支援する基金:すべての子どもの命と権利を守るために活動する基金は、国連児童基金(ユニセフ)の説明です。UHC は特定の基金を指す言葉ではなく、保健医療へのアクセスに関する目標なので誤りです。
- 4世界の人々の福祉の実現や、人権の国際的な保障を目的としている機関:人々の福祉や人権の国際的な保障を目的とするのは、国際機関の設立目的を述べた文です。UHC は機関ではなく、保健医療を必要なときに費用の心配なく受けられる状態を表す言葉です。
出典:第110回 保健師国家試験 午後(厚生労働省)問17(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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