第111回 午後 問20
公衆衛生看護活動展開論
養護教諭が最初に行うの
Aさん(男児、小学1年生)の学級担任と母親は、入学直後の授業参観の後に保健室に来室した。学級担任は、母親が「幼稚園のときにAには色覚異常があるかもしれないと言われて心配している」と話したことを養護教諭に報告した。養護教諭が最初に行うのはどれか。
- 1幼稚園にAさんの状況を確認する。
- 2校長にAさんの色覚異常を報告する。
- 3学級担任に板書時の留意点を説明する。
- 4母親にAさんの眼科の学校医の受診を勧める。
- 5母親に学校で色覚検査ができることを説明する。
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✓ これが正解5母親に学校で色覚検査ができることを説明する。
解説
まず母親に、学校で色覚検査を受けられることを説明します。
色覚の検査は、学校の定期健康診断で全員に行う項目ではなく、児童生徒や保護者の希望に応じて、事前に同意を得て個別に行う形がとられています。色覚の特性は本人や保護者が気づいていないことも多く、進学や就職のときに初めて知って戸惑うことがないよう、学校は希望者が検査を受けられる機会を周知することが求められています。
この場面では、母親が幼稚園での指摘を心配して相談に来ています。養護教諭がまず行うのは、学校で色覚検査ができることを母親に伝え、受けるかどうかを母親が判断できるようにすることです。検査で状況が分かってから、必要に応じて眼科の受診や、授業での配慮の相談へと進みます。母親の意向や事実の確認を経ないまま、外部への問い合わせや校内での報告を先に行うのは順序が違います。
色覚に関する相談では、本人・保護者の意思と同意を出発点にし、検査、受診、配慮の順に進める、と覚えておくと判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1幼稚園にAさんの状況を確認する。:幼稚園での指摘の内容を確かめたくなりますが、保護者の同意を得ないまま他の機関に子どもの情報を問い合わせることは避けます。まず母親自身に学校でできることを説明し、意向を確かめるのが先です。
- 2校長にAさんの色覚異常を報告する。:色覚異常はまだ確かめられておらず、母親が心配を口にした段階です。確定していない個人の健康情報を校長へ報告するのは早すぎ、母親の意向を確かめないまま情報を広げることにもなります。
- 3学級担任に板書時の留意点を説明する。:板書の色づかいなどの配慮は大切ですが、検査で色覚の特性が分かってから、本人・保護者と相談して進めるものです。何も確かめていない段階で担任に留意点を説明するのは、順序が逆になります。
- 4母親にAさんの眼科の学校医の受診を勧める。:眼科の受診は、学校での色覚検査で特性がある可能性が示された後に勧めるのが一般的な流れです。また学校医は学校で健康診断などに従事する立場で、受診先として母親に案内する相手ではありません。
出典:第111回 保健師国家試験 午後(厚生労働省)問20(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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