第112回 午前 問28
公衆衛生看護管理論
特定健康診査に関する問題
特定健康診査で脂質の値が高い者の割合が増加しているA市では、5年前から脂質異常症予防事業に取り組んでおり、事業の進行管理のために評価を行った。この事業のアウトカム指標はどれか。
- 1事業参加者数
- 2血液検査の予算額
- 3事業対象者への周知回数
- 4A市医師会と行う連絡会議の回数
- 5特定健康診査における脂質異常の有所見率
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✓ これが正解5特定健康診査における脂質異常の有所見率
解説
アウトカム指標は、脂質異常の有所見率という成果の指標です。
事業の評価に使う指標は、事業を行うための体制や資源をみるストラクチャー、実施の過程をみるプロセス、実施した量をみるアウトプット、事業の目的の達成度をみるアウトカムに分けて考えます。アウトカム指標は、事業によって対象者の健康状態や行動がどう変わったかを示すもので、事業の最終的な成果を表します。
A市の脂質異常症予防事業は、特定健康診査で脂質の値が高い人の割合が増えていることを受けて始まりました。事業の成果は、この割合がどう変わったかに表れます。特定健康診査における脂質異常の有所見率は、事業の目的そのものの達成度を示すのでアウトカム指標です。事業参加者数や周知回数は実施した量、血液検査の予算額や医師会との連絡会議の回数は体制や過程にかかわる指標です。
したがって、脂質異常の有所見率がアウトカム指標です。事業を始めたきっかけとなった健康課題の数値が、そのまま成果をみる指標になると覚えておくと見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1事業参加者数:事業参加者数は、事業をどれだけ実施できたかという量を示すアウトプット指標です。参加者の健康状態が改善したかどうかは、この数からは分かりません。
- 2血液検査の予算額:血液検査の予算額は、事業を行うための資源をどれだけ用意したかを示すもので、ストラクチャーの指標にあたります。事業の成果を表すものではありません。
- 3事業対象者への周知回数:事業対象者への周知回数は、事業をどのように進めたかという実施の過程や量を示す指標です。脂質の値が改善したかという成果を示すものではありません。
- 4A市医師会と行う連絡会議の回数:A市医師会との連絡会議の回数は、関係機関との連携の体制や実施の過程を示す指標です。対象者の健康状態の変化を表すアウトカム指標にはあたりません。
出典:第112回 保健師国家試験 午前(厚生労働省)問28(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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