第112回 午後 問2
個人・家族・集団・組織の支援
家族ストレス対処理論に関する問題
Aさん(42歳)は夫と長男(中学生)の3人暮らし。抑うつ状態が続くため、精神科病院へ入院することになった。家族ストレス対処理論に基づいた保健師の情報収集の内容として適切なのはどれか。
- 1家族が有する資源を踏まえた家族の対応
- 2入院前後における親子の相互関係の変化
- 3家族の社会生活と家庭生活の両立への対応
- 4抑うつ状態が続くことによる家族全体の変化
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✓ これが正解1家族が有する資源を踏まえた家族の対応
解説
家族が持つ資源とそれを生かした対応を把握します。
家族ストレス対処理論は、家族に起きた出来事(ストレス源)が危機になるかどうかを、家族が使える資源と、その出来事の受け止め方との組合せで説明する考え方です。同じ出来事でも、頼れる親族や経済的な余裕、話し合える関係などの資源があり、それを使って対処できていれば、家族は危機に陥りにくくなります。
この問いでは、母親であるAさんの入院が家族にとってのストレス源です。この理論に沿って情報を集めるなら、夫と中学生の長男がどのような資源を持ち、それを使ってどう対応しているかを把握することが中心になります。親子の関係の変化や家族全体への波及を見るのは、家族を互いに影響しあうまとまりとして捉える別の見方であり、仕事と家庭の両立は家族の役割の調整の話です。
したがって、家族が有する資源を踏まえた家族の対応を情報収集するのが適切です。この理論の問いでは、ストレス源・資源・受け止め方の3点に当てはまる情報を選ぶと見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2入院前後における親子の相互関係の変化:入院の前と後で親子がどう関わり合うようになったかは、家族員どうしの相互作用の変化を見る視点です。出来事に対して家族がどんな資源で対処しているかという、この理論の中心からは外れます。
- 3家族の社会生活と家庭生活の両立への対応:家族が社会での生活と家庭での生活をどう両立させているかは、家族の役割の分担や調整に着目した情報です。ストレス源に家族の資源を使って立ち向かう過程をとらえる情報とは言えません。
- 4抑うつ状態が続くことによる家族全体の変化:抑うつ状態の長期化が家族全体にどう波及したかは、一人の変化が全体に影響するという家族の見方に立った情報です。家族が持つ資源と対処の様子を把握する内容にはなっていません。
出典:第112回 保健師国家試験 午後(厚生労働省)問2(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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