平成31年度 春期 (特別措置試験) 問44
システム監査
システム監査に関する問題
情報システムに関わる業務a〜cのうち,システム監査の対象となり得る業務だけを全て挙げたものはどれか。
- a 情報システム戦略の立案
- b 情報システムの企画・開発
- c 情報システムの運用・保守
- アa
- イa,b,c
- ウb,c
- エc
答えと解説を見る
✓ これが正解イa,b,c
解説
立案から運用・保守まで、どの段階も監査の対象になります。
システム監査は、情報システムが会社の役に立つように働いているかを、独立した立場から点検して意見を述べる仕事です。点検の対象は、動き出したあとの仕組みだけではありません。どんな戦略を立てるかという上流の段から、企画や開発の進め方、そして日々の運用や保守まで、情報システムの一生のどの段階も対象になります。上流でつまずけば下流はすべて狂うので、むしろ早い段には点検の値打ちがあります。監査人は、それぞれの段で決めた手続が守られているか、記録が残っているかを確かめます。監査は、犯人を探すために行うものではありません。決めた手続が守られているかを確かめ、改善へつなげます。どの段でも点検の値打ちがあります。よって、戦略の立案も、企画と開発も、運用と保守も、三つとも挙げた組が答えになります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アa:戦略の立案だけを挙げた組は、対象を上流に限って読んだ形です。方向を定める段が大事なのはそのとおりですが、そこだけを見ても仕組みが正しく働いているかは分かりません。上流も対象です。作る段も動かす段も、点検の相手になります。
- ウb,c:企画と開発、運用と保守を挙げて戦略の立案を外した組です。監査は物ができてからのものだ、という読み方になっています。作る前の決めごとにも点検は必要です。四つのうち最も強い罠ですが、上流の段こそ後戻りの高くつくところです。
- エc:運用と保守だけを挙げた組は、対象を最も狭く取った形です。動き出してからでなければ点検できない、という読み方になります。立案の段で決めた方針も、点検の相手になります。記録も手続も、作る前の段から積み上がっていきます。
この問題の用語
- システム監査情報システムが安全で正しく使われているかを、担当から独立した立場で点検し報告すること。直すべきところを見つけて伝えます。
- 監査人システム監査を行う人。作る側や運用する側から独立した立場を保ち、自分では作らずに規程や記録を見て確かめます。
- 情報システム戦略情報システムをどう整えて経営に役立てるかを、全社の視点で定めた方針です。個々のシステムの改修計画よりも上位に置かれます。
- 企画何のために作るのかを決め、進める形をまとめる最初の段階です。ここで業務の進め方そのものを見直すと、大きな改善につながります。
- 保守動いているシステムを使い続けられるように、点検や修正、更新を続ける作業です。障害の修正だけでなく、環境の変化に合わせた手直しも含みます。
出典:平成31年度 春期 ITパスポート試験(特別措置試験) 問44(改変:原典の図表をテキストに書き起こした)
同じ用語が出る問題
- 令和8年度 問51:監査意見を検討するプロセス(システム監査)
- 令和8年度 問35:ITガバナンスに関する問題(情報システム戦略)
- 令和7年度 問52:システム監査を行う監査人(監査人)
- 令和7年度 問51:システム監査人に関する問題(監査人)
- 令和5年度 問7:情報システム戦略の責任者(情報システム戦略)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)