第36回 問題113
介護過程
事例研究を行うときに,遵守すべき倫理的配慮として,適切なものを1つ選びなさい。
- 1研究内容を説明して,事例対象者の同意を得る。
- 2個人が特定できるように,氏名を記載する。
- 3得られたデータは,研究終了後すぐに破棄する。
- 4論文の一部であれば,引用元を明示せずに利用できる。
- 5研究成果を得るために,事実を拡大解釈する。
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✓ これが正解1研究内容を説明して,事例対象者の同意を得る。
解説
研究内容を説明して、事例対象者の同意を得ます。
事例研究は、実際の利用者への支援を振り返って分析し、介護の質の向上に役立てる研究です。実在する人の情報を扱うため、対象者の人権やプライバシーを守る倫理的配慮が欠かせません。
最も基本となるのは、研究の目的や内容、方法、個人情報の扱い、協力しなくても不利益がないことなどを分かりやすく説明し、事例対象者から同意を得ることです。本人が十分に判断できない場合は、家族などの代理の人に説明して同意を得ることも検討します。
そのうえで、個人が特定されないよう匿名化し、得られたデータは適切に保管・管理します。他人の文章を使うときは出典を示し、事実をありのままに扱うことも、守るべき研究の倫理です。
覚え方として、事例研究の倫理は、説明と同意、匿名化、データの適切な管理、引用の明示、事実に忠実、の5つで押さえましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2個人が特定できるように,氏名を記載する。:氏名を載せて個人が特定できるようにすると、事例対象者のプライバシーが守られません。事例研究では、名前を記号に置き換えるなど、本人が特定されないよう匿名化して記載します。
- 3得られたデータは,研究終了後すぐに破棄する。:データを研究終了後すぐに捨てると、研究の結果が正しいかどうかを後から確かめられなくなります。データは一定の期間、鍵のかかる場所などで適切に保管し、その後に決められた方法で処分します。
- 4論文の一部であれば,引用元を明示せずに利用できる。:ほかの人の論文の一部を使うときは、短い部分であっても引用元を示す必要があります。出典を示さずに使うことは、他人の成果を自分のもののように扱うことになり、研究倫理に反します。
- 5研究成果を得るために,事実を拡大解釈する。:研究成果を得たいからといって事実を大きく解釈すると、研究結果がゆがみ、信頼できないものになります。事例研究では、得られた事実をありのままに扱って結論を導く必要があります。
出典:第36回 介護福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題113。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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