第37回 問題45
認知症の理解
次の記述のうち,「認知症(dementia)の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン」(2018年(平成30年)(厚生労働省))で示されている,意思決定支援として,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1認知症(dementia)の人の家族の意思を支援することである。
- 2意思決定支援者は特定の職種に限定される。
- 3一度,意思決定したら,最後まで同じ内容で支援する。
- 4看取りの場面になってから支援を開始する。
- 5身振りや表情の変化も意思表示として読み取る努力を最大限に行う。
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✓ これが正解5身振りや表情の変化も意思表示として読み取る努力を最大限に行う。
解説
身振りや表情の変化も意思表示として読み取る努力を最大限に行います。
2018年に厚生労働省が示した認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドラインは、認知症の人本人の意思決定を、意思の形成・表明・実現という過程として支えることを求めています。判断の軸は、主役は本人であること、言葉にならない意思もくみ取ること、支援は一度きりではないこと、の3つです。
ガイドラインには、認知症の人の身振り手振りや表情の変化も意思表示として読み取る努力を最大限に行うことが求められる、という趣旨の記述があります。言葉で十分に伝えられなくても、本人の意思はさまざまな形で表れるという考え方で、この記述が最も適切です。
一方、ガイドラインが支えるのは家族ではなく本人の意思です。支援者は特定の職種や場面に限られず、家族や近所で見守る人も含めた、関わる全ての人とされています。本人の意思は時間や状況で変わり得るので、最初に示された意思に縛られずに適宜確かめること、軽度の早い段階から繰り返し支援することも大切だとされています。
本人が中心、言葉以外もくみ取る、何度でも確かめる、の3点に照らすと、各記述を見分けられます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1認知症(dementia)の人の家族の意思を支援することである。:このガイドラインで支える対象は、認知症の人本人の意思です。家族は本人を支える立場として関わりますが、家族の意向を実現することが目的ではありません。
- 2意思決定支援者は特定の職種に限定される。:ケアの専門職や行政職員だけでなく、家族、成年後見人、近所で見守る人なども支援者に含まれます。特定の職種に限るという記述はガイドラインと合いません。
- 3一度,意思決定したら,最後まで同じ内容で支援する。:本人が示した意思は、時がたったり状況が変わったりすると変わることがあります。そのつど確かめ直すことが求められるので、同じ内容で通すのは不適切です。
- 4看取りの場面になってから支援を開始する。:意思決定の支援は、本人が自分で決めやすい早い時期から、毎日の小さな選択も含めて繰り返し行うものです。看取りの段階まで待ってから始めるものではありません。
出典:第37回 介護福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題45。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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