第37回 問題57
障害の理解
次の記述のうち,「障害者差別解消法」の合理的配慮に沿った対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。
(注) 「障害者差別解消法」とは,「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」のことである。
- 1車いすの身体障害者から,陳列棚にある商品を見せてほしいと言われたが,口頭で商品を説明した。
- 2聴覚障害者の手話による注文がわからなかったので,最も人気のあるメニューを出した。
- 3盲導犬を連れた視覚障害者が来店したが,動物嫌いの客から苦情を言われると思い,犬は店の中に入れないように頼んだ。
- 4役所に相談に来た精神障害者から,多くの人の中だと不安になると言われたため,帰宅してもらった。
- 5知的障害者から申し出があったので,会議に参加するための資料をわかりやすい言葉に直して,事前に口頭で説明した。
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✓ これが正解5知的障害者から申し出があったので,会議に参加するための資料をわかりやすい言葉に直して,事前に口頭で説明した。
解説
申し出を受け、資料をわかりやすくして事前に説明するのが合理的配慮です。
障害者差別解消法の合理的配慮は、障害のある人から社会的障壁を取り除いてほしいという意思の表明があったとき、負担が重すぎない範囲で、その人の性別や年齢、障害の状態に応じて必要かつ合理的な配慮をすることです。出題当時、法改正により2024年(令和6年)4月から事業者にもこの配慮が義務づけられていました。
知的障害者から申し出があり、会議に参加するための資料をわかりやすい言葉に直して、事前に口頭で説明した対応は、申し出をきっかけに、本人が会議に参加できるよう情報の伝え方を変えたものです。過重な負担にもならず、合理的配慮に沿った対応として最も適切です。
商品を見たいという求めに口頭説明だけで応じる、手話がわからないまま別のメニューを出す、盲導犬の同伴を断る、不安を訴えた人を帰らせる、という対応は、障壁を取り除くどころか、利用の機会を狭めたり断ったりするものです。
合理的配慮は、申し出を受けて、本人と話し合いながら実現できる方法を探す対応、と覚えておくと見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1車いすの身体障害者から,陳列棚にある商品を見せてほしいと言われたが,口頭で商品を説明した。:車いすの人は商品を手に取って確かめたいと求めています。棚から取って見せるといった負担の重くない方法があるのに、口頭の説明だけで済ませているので不適切です。
- 2聴覚障害者の手話による注文がわからなかったので,最も人気のあるメニューを出した。:手話が読み取れないからといって、本人が選んでいない人気メニューを出しています。筆談や指さしなど伝え合う方法を工夫せず、本人が選ぶ機会を奪っています。
- 3盲導犬を連れた視覚障害者が来店したが,動物嫌いの客から苦情を言われると思い,犬は店の中に入れないように頼んだ。:身体障害者補助犬法により、お店などは原則として盲導犬の同伴を拒めません。ほかの客から苦情が出るかもしれないという理由で犬の入店を断るのは、障害を理由にした不当な扱いです。
- 4役所に相談に来た精神障害者から,多くの人の中だと不安になると言われたため,帰宅してもらった。:人が多いと不安になると伝えられたのなら、別室で話を聞く、空いている時間に案内するなどの工夫ができます。帰宅させてしまうのは、相談の機会そのものを失わせる対応です。
出典:第37回 介護福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題57。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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