第37回 問題91
生活支援技術
次の記述のうち,パーキンソン病(Parkinson disease)で上肢の震えはあるが,自力摂取が可能な利用者の食事の介護として,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1食事後に口腔内のアイスマッサージを行う。
- 2片側の縁が高くなっている皿を準備する。
- 3上半身を後ろに20度程度倒すように伝える。
- 4食器の置いてある位置を説明する。
- 5踵を床から浮かすように伝える。
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✓ これが正解2片側の縁が高くなっている皿を準備する。
解説
片側の縁が高い皿なら、手が震えても食べ物をすくいやすくなります。
パーキンソン病では、安静時の手の震え(振戦)や、動きが小さく遅くなるといった症状がみられます。この利用者は上肢に震えがあるものの、自分で食べることはできる状態です。そこで、自力摂取の力を生かしたまま、震えのために食べ物をすくいにくい、こぼしやすいという困りごとを補う工夫を選びます。
アイスマッサージは、冷たい刺激で飲み込みの反射を促す方法で、行うなら食事の前です。上半身を後ろに倒すと、食べ物がのどへ流れ込みやすくなり誤嚥の危険が増します。食器の位置を説明する工夫は、見えにくさがある人に向いた方法です。踵を浮かせると足の裏が床につかず、座った姿勢が不安定になります。
片側の縁が高くなっている皿は、縁が壁の役目をして、スプーンで食べ物を寄せてすくいやすくなります。手が震えても皿の外にこぼれにくく、自分で食べ続けやすくなります。したがって、この皿を準備する対応が最も適切です。自助具の問いでは、困りごとが手の動きなのか、飲み込みなのか、見え方なのかを見極め、それに直接効く道具を選ぶと整理できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1食事後に口腔内のアイスマッサージを行う。:アイスマッサージは冷やした綿棒などで口の中を刺激し、飲み込みの反射を起こしやすくする方法で、食後ではなく食前に行うものです。手の震えによる食べにくさには対応していません。
- 3上半身を後ろに20度程度倒すように伝える。:後ろに倒れた姿勢では、食べ物が口からのどへ一気に流れ込みやすく、誤嚥の危険が高まります。自分で食べる人には、やや前かがみで顎を引いた姿勢をとってもらいます。
- 4食器の置いてある位置を説明する。:食器の位置を時計の文字盤などにたとえて伝える方法は、視覚に障害のある人の食事で用いる工夫です。震えはあっても見えている人には、困りごとの解決になりません。
- 5踵を床から浮かすように伝える。:踵を浮かせると足の裏で体を支えられず、座った姿勢がぐらつきます。食事のときは足の裏全体を床につけて、体を安定させるのが基本です。
出典:第37回 介護福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題91。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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