第111回 午後 問82
疾病の成り立ちと回復の促進
舌癌に関する問題
舌癌について正しいのはどれか。
- 1癌全体に対する発症頻度は約10%である。
- 2発症年齢は20歳代が多い。
- 3好発部位は舌尖である。
- 4浸潤は起こさない。
- 5扁平上皮癌が多い。
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✓ これが正解5扁平上皮癌が多い。
解説
舌癌の多くは扁平上皮癌です。
舌癌は口腔にできる癌の中で最も多いものです。判断の軸は、口の中の粘膜がどのような細胞でおおわれているか、という組織の性質です。
口腔の粘膜は、皮膚と同じように平たい細胞が重なった重層扁平上皮でおおわれています。そのため、この粘膜から発生する舌癌の多くは扁平上皮癌です。好発部位は舌の側面(舌縁)で、歯や入れ歯がこすれて刺激が加わりやすい場所とされます。発症は中高年に多く、20歳代に多い癌ではありません。また、癌は周りの組織に入り込む浸潤を起こし、首のリンパ節へ転移することもあります。癌全体に占める割合は小さく、約10%と言えるほど多くはありません。
したがって、扁平上皮癌が多いという記述が正しいものです。口の中や食道、皮膚のように重層扁平上皮でおおわれた場所の癌は扁平上皮癌が多い、と組織から考えると覚えやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1癌全体に対する発症頻度は約10%である。:舌癌は口腔の癌の中では多いものの、癌全体の中で見ると占める割合は小さく、約10%にもなるほど多い癌ではありません。
- 2発症年齢は20歳代が多い。:舌癌は中高年に多い癌で、喫煙や飲酒、歯による慢性の刺激などが長く続くことが関係すると考えられています。20歳代に多い病気ではありません。
- 3好発部位は舌尖である。:舌癌がよくできるのは舌の側面の縁の部分で、歯がこすれて刺激を受けやすい場所です。舌の先端に好発するわけではありません。
- 4浸潤は起こさない。:舌癌は悪性腫瘍なので、周囲の筋肉などに入り込んで広がり、首のリンパ節に転移することもあります。浸潤しないというのは癌の性質と合いません。
出典:第111回 看護師国家試験 午後(厚生労働省)問82(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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