第113回 午前 問25
必修問題
アシドーシスによって起こる呼吸
代謝性アシドーシスによって起こる呼吸はどれか。
- 1奇異呼吸
- 2口すぼめ呼吸
- 3Biot〈ビオー〉呼吸
- 4Kussmaul〈クスマウル〉呼吸
- 5Cheyne-Stokes〈チェーン-ストークス〉呼吸
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✓ これが正解4Kussmaul〈クスマウル〉呼吸
解説
代謝性アシドーシスで起こるのは深く速いKussmaul呼吸です。
代謝性アシドーシスは、糖尿病ケトアシドーシスや腎不全などで血液中に酸がたまり、血液が酸性に傾いた状態です。体はこれを打ち消そうとして、呼吸を深く大きくして二酸化炭素を多く吐き出し、血液の酸性を弱めようとします(呼吸性代償)。このとき見られる、深くて規則正しい大きな呼吸がKussmaul呼吸です。
ほかの呼吸は原因が違います。Cheyne-Stokes呼吸は、呼吸が少しずつ大きくなってから小さくなり、無呼吸をはさんで繰り返す周期的な呼吸で、心不全や脳の障害で見られます。Biot呼吸は、深さや回数が不規則な呼吸と無呼吸が不規則に入れかわる呼吸で、脳幹の障害などで見られます。口すぼめ呼吸は慢性閉塞性肺疾患の患者が息を吐きやすくするために行う呼吸法、奇異呼吸は胸郭の動きが呼吸と逆になる呼吸で、多発肋骨骨折などで起こります。
覚え方: 酸がたまると深く大きく吐いて二酸化炭素を捨てる、それがKussmaul呼吸、と代償のしくみで結び付けます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1奇異呼吸:吸気で胸が膨らむはずの部分が逆にへこむなど、胸郭の動きが呼吸と逆になる呼吸です。多発肋骨骨折によるフレイルチェストなどで起こり、酸塩基の異常で生じるものではありません。
- 2口すぼめ呼吸:口をすぼめてゆっくり息を吐き、気道がつぶれるのを防いで吐き出しやすくする呼吸法です。慢性閉塞性肺疾患の患者が自ら行うもので、代謝性アシドーシスで現れる呼吸ではありません。
- 3Biot〈ビオー〉呼吸:深さや回数が不規則な呼吸と無呼吸が、規則性なく入れかわる呼吸です。脳幹の障害や髄膜炎などで見られ、酸を吐き出すための規則的な深い呼吸とは異なります。
- 5Cheyne-Stokes〈チェーン-ストークス〉呼吸:換気の強弱が波のように周期的に変わり、その合間に呼吸の止まる時間が入るのが特徴です。重い心不全や脳の病変、臨終が近い時期に現れ、酸を体外へ出すための代償として起こる呼吸ではありません。
出典:第113回 看護師国家試験 午前(厚生労働省)問25(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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