第114回 午前 問18
必修問題
骨髄抑制によるもの
抗癌薬の副作用(有害事象)で骨髄抑制によるものはどれか。
- 1嘔吐
- 2脱毛
- 3血球減少
- 4神経障害
答えと解説を見る
✓ これが正解3血球減少
解説
骨髄抑制は造血が抑えられて起こる血球減少です。
抗がん薬は、がん細胞のように盛んに分裂している細胞に強く作用します。正常な細胞の中でも分裂が活発な骨髄の造血細胞、毛根の細胞、消化管の粘膜などは影響を受けやすく、これが有害事象(副作用)の原因になります。
骨髄抑制とは、骨髄で血液の細胞をつくる働きが抑えられることで、白血球(とくに好中球)、赤血球、血小板が減る血球減少として現れます。好中球が減ると感染しやすくなり、血小板が減ると出血しやすくなり、赤血球が減ると貧血になります。嘔吐は消化管や脳の嘔吐中枢への作用、脱毛は毛根の細胞への作用、神経障害は末梢神経への作用によるもので、骨髄抑制によるものではありません。
抗がん薬の有害事象は、どの細胞に作用して起こるかで整理すると分かりやすくなります。骨髄抑制は血球減少であり、感染・出血・貧血に注意する、と結び付けて覚えましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1嘔吐:抗がん薬による嘔吐は、薬が消化管や脳の嘔吐中枢に作用して起こります。投与直後から起こることもあり、骨髄の造血の働きが抑えられて生じるものではありません。
- 2脱毛:脱毛は、分裂の盛んな毛根の細胞が抗がん薬の作用を受けて起こります。分裂が活発な細胞への影響という点は共通ですが、骨髄抑制による症状ではありません。
- 4神経障害:手足のしびれなどの神経障害は、一部の抗がん薬が末梢神経に作用して起こる有害事象です。血液の細胞をつくる骨髄の働きの低下とは別のしくみです。
出典:第114回 看護師国家試験 午前(厚生労働省)問18(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)