第115回 午後 問55
老年看護学
認知機能に関する問題
認知機能の評価で、高齢者に3段階の命令で行動を促す項目が含まれるのはどれか。
- 1Clinical Dementia Rating〈CDR〉
- 2Functional Assessment Staging〈FAST〉
- 3改訂長谷川式簡易認知評価スケール〈HDS-R〉
- 4Mini-Mental State Examination〈MMSE〉
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✓ これが正解4Mini-Mental State Examination〈MMSE〉
解説
3段階の口頭命令の項目を含むのはMMSEです。
高齢者の認知機能を評価するスケールには、本人に質問や課題に答えてもらう検査と、介護者からの情報や観察をもとに重症度を判定するスケールとがあります。Mini-Mental State Examination〈MMSE〉は、本人に答えてもらう検査で、見当識、記銘、注意と計算、再生、物品の呼称、文の復唱、3段階の口頭命令、読字、書字、図形の模写などの項目からなります。3段階の命令とは、例えば、紙を手に取る、半分に折る、床に置く、といった一連の動作を口頭で伝えて行ってもらう項目です。
改訂長谷川式簡易認知評価スケール〈HDS-R〉も本人に答えてもらう検査ですが、質問に口頭で答える項目が中心で、命令に従って動作を行う項目や図形の模写の項目は含まれていません。Clinical Dementia Rating〈CDR〉は、記憶や見当識、社会適応などを本人や家族の情報から評価して認知症の重症度を判定するもので、命令で動作を促す項目はありません。Functional Assessment Staging〈FAST〉は、Alzheimer型認知症の進行の段階を日常生活の機能から判定するもので、これも本人に課題を行わせる検査ではありません。
したがって、3段階の命令の項目を含むのはMMSEです。MMSEは動作や書字・図形の項目があり、HDS-Rは口頭の質問だけ、と2つの違いを押さえておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1Clinical Dementia Rating〈CDR〉:CDRは、面接や家族の話から6つの領域ごとに障害の程度を見積もり、全体の重さを段階づける観察型の尺度です。検査者が指示を出して本人に手を動かしてもらう課題は入っていません。
- 2Functional Assessment Staging〈FAST〉:FASTは、買い物や着替え、入浴、排泄、歩行などがどの程度自力でできるかを手がかりに病期を割り振る分類です。その場で検査課題に取り組んでもらう形式ではないので該当しません。
- 3改訂長谷川式簡易認知評価スケール〈HDS-R〉:HDS-Rは年齢、日付、場所、言葉の記憶、引き算、数字の逆唱、野菜の名前などを口で答えてもらう9項目からなります。紙を折るといった動作の指示は項目に入っていません。
出典:第115回 看護師国家試験 午後(厚生労働省)問55(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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