第58回 午前 問49
リハビリテーション医学
Heinrichの法則で正しいの
安全対策に関する理論であるHeinrichの法則で正しいのはどれか。
- 1医療安全に特化した法則である。
- 2ばらつきの法則と呼ばれている。
- 3有害事象を5段階で示している。
- 41つの重大な事故に対して多数の軽微な事故が発生している。
- 5重要な20%が全体の方向性を決定しているという法則である。
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✓ これが正解41つの重大な事故に対して多数の軽微な事故が発生している。
解説
Heinrichの法則は1件の重大事故の陰に多数の軽微な事故があるとします。
Heinrichの法則は、アメリカの保険会社に勤めていたHeinrichが、労働災害の事例を分析して示した法則です。1件の重大な事故の背後には、29件の軽微な事故があり、さらにその背後には300件の、けがには至らなかったがひやりとした出来事(ヒヤリ・ハット)がある、という比率で知られています。1対29対300の法則とも呼ばれます。
この法則が伝えているのは、重大な事故は突然起こるのではなく、数多くの小さな事故やヒヤリ・ハットの積み重ねの先に起こるということです。したがって、1つの重大な事故に対して多数の軽微な事故が発生しているという記述が正しいものです。
もともと労働災害から導かれた法則で、医療に限らず、さまざまな分野の安全対策に応用されています。医療の現場でも、インシデント報告を集めて小さな出来事から対策を立てる考え方の根拠になっています。1対29対300の三つの数字と、小さな出来事を減らせば大きな事故も防げる、という考え方を組で覚えましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1医療安全に特化した法則である。:この法則の出発点は工場などで起きたけがの統計で、病院の事故だけを対象にしたものではありません。製造業や建設業、交通など幅広い現場の事故防止の考え方として使われています。
- 2ばらつきの法則と呼ばれている。:Heinrichの法則が表すのは、重大な事故と軽微な事故、ヒヤリ・ハットの数の比率です。ばらつきの法則という呼び名はなく、内容とも合いません。
- 3有害事象を5段階で示している。:Heinrichの法則は、重大な事故、軽微な事故、ヒヤリ・ハットの3つの層の比率で示されます。有害事象を5段階に分けるものではありません。
- 5重要な20%が全体の方向性を決定しているという法則である。:重要な2割の要素が全体の大部分を左右するという考え方は、Paretoの法則として知られるものです。事故の比率を示すHeinrichの法則とは別のものです。
出典:第58回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問49(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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