第58回 午前 問75
臨床医学
退行性病変に関する問題
退行性病変はどれか。
- 1萎縮
- 2化生
- 3肥大
- 4異形成
- 5過形成
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✓ これが正解1萎縮
解説
萎縮は細胞や組織が小さくなる退行性病変です。
病理学では、細胞や組織の変化を、働きや量が衰える方向の退行性病変と、増えたり作り変えられたりする方向の進行性病変に分けて考えます。退行性病変には、萎縮、変性、壊死などがあります。
萎縮は、いったん正常な大きさまで育った臓器や組織が、細胞の数が減ったり一つひとつの細胞が小さくなったりして、小さくなる状態です。使わない筋がやせる廃用性萎縮などが例です。衰えて小さくなる方向の変化なので、退行性病変にあたります。したがって、萎縮が正解です。
肥大は細胞が大きくなること、過形成は細胞の数が増えること、化生はある種類の成熟した組織が別の種類の組織に置き換わることで、いずれも進行性病変として扱われます。異形成は細胞の形や並びが乱れる変化で、腫瘍の手前の段階として扱われるものです。小さく衰えるのが退行性、大きく増える・作り変わるのが進行性、と向きで覚えましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2化生:化生は、ある種類の成熟した組織が刺激に適応して別の種類の組織に置き換わる変化です。気管支の上皮が喫煙で別の形の上皮に変わるのが例で、進行性病変として扱われます。
- 3肥大:鍛えた筋が太くなるように、細胞の数は変わらず個々の細胞のサイズが増すのが肥大です。組織の量が増える方向の変化なので、衰える方向の病変とは向きが逆です。
- 4異形成:異形成は、細胞の形や大きさ、並び方が乱れる変化で、がんの手前の段階として扱われることが多いものです。衰えて小さくなる退行性病変には分類されません。
- 5過形成:ホルモンなどの刺激を受けて分裂が盛んになり、細胞の個数そのものが増すのが過形成です。量が増す方向の変化で、縮んで衰える萎縮とは正反対にあたります。
出典:第58回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問75(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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