第58回 午後 問99
臨床医学
鉄欠乏性貧血に関する問題
鉄欠乏性貧血の患者にみられやすい睡眠・覚醒障害はどれか。
- 1睡眠時遊行症
- 2ナルコレプシー
- 3睡眠相前進症候群
- 4むずむず脚症候群
- 5閉塞性睡眠時無呼吸障害
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✓ これが正解4むずむず脚症候群
解説
むずむず脚症候群は、鉄欠乏性貧血の患者に起こりやすい睡眠障害です。
むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)は、夕方から夜にかけて、じっとしていると脚にむずむずする、虫がはうような不快な感覚が起こり、脚を動かさずにはいられなくなる状態です。動かすと楽になりますが、寝つけなくなったり眠りが浅くなったりします。
この病気には、脳の中の鉄の不足が関わると考えられています。鉄はドパミンを作る過程に必要で、鉄が足りないとドパミンの働きが落ち、脚の不快な感覚が起こりやすくなるとされます。そのため、鉄欠乏性貧血の患者ではむずむず脚症候群がみられやすく、治療として鉄の補充が行われることもあります。妊娠中や透析中の人にも多いことが知られています。
睡眠時遊行症は眠ったまま歩き回るもの、ナルコレプシーは日中の強い眠気や情動脱力発作を特徴とするもの、睡眠相前進症候群は眠る時刻と起きる時刻が早いほうへずれるもの、閉塞性睡眠時無呼吸障害は眠っている間にのどがふさがって呼吸が止まるものです。鉄とドパミンと脚のむずむず、を結びつけて覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1睡眠時遊行症:睡眠時遊行症は、深い眠りの最中に起き上がって歩き回り、本人は覚えていないという状態で、子どもに多くみられます。鉄欠乏性貧血との結びつきは知られていません。
- 2ナルコレプシー:ナルコレプシーは、日中に耐えがたい眠気が起こり、笑ったときなどに力が抜ける情動脱力発作を伴う病気です。脳の覚醒を保つ物質の不足が関わります。
- 3睡眠相前進症候群:睡眠相前進症候群は、夜の早い時刻に眠くなり、明け方に目が覚めてしまう体内時計のずれです。高齢者に多く、貧血とは結びつきません。
- 5閉塞性睡眠時無呼吸障害:閉塞性睡眠時無呼吸障害は、眠っている間にのどの空気の通り道がふさがり、呼吸が止まるものです。肥満や顎の形などが関わり、鉄欠乏とは別の要因です。
出典:第58回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問99(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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