第59回 午後 問30
解剖学
脳神経と働きの組合せで正しいのはどれか。
- 1副神経 ―― 僧帽筋の運動
- 2滑車神経 ―― 眼球の内転運動
- 3顔面神経 ―― 咀嚼筋の運動
- 4三叉神経 ―― 舌前2/3の味覚
- 5舌下神経 ―― 声帯の運動
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✓ これが正解1副神経 ―― 僧帽筋の運動
解説
副神経は僧帽筋と胸鎖乳突筋を支配し、組合せは正しいです。
脳神経は12対あり、それぞれが担当する運動や感覚が決まっています。副神経(第Ⅺ脳神経)は、胸鎖乳突筋と僧帽筋を支配する運動神経です。肩をすくめる動きや首を回す動きにかかわるので、副神経と僧帽筋の運動の組合せは正しいといえます。副神経が障害されると、肩が下がって上肢を挙げにくくなることも、この支配から説明できます。
ほかの組合せは、担当する脳神経が入れ替わっています。眼球をまっすぐ内側へ向ける動きは動眼神経、咀嚼筋の運動は三叉神経、舌の前2/3の味覚は顔面神経、声帯を動かす筋は迷走神経の担当です。
脳神経の問いでは、運動・一般の感覚・味覚・自律の働きをそれぞれどの神経が担うかを表にして覚えておくと、担当が入れ替えられた組合せに気付きやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2滑車神経 ―― 眼球の内転運動:滑車神経が支配するのは上斜筋だけで、眼球を内方へ回旋させ、内側へ向いた位置から下へ向ける動きにかかわります。眼球を内側へ向ける内転の主な担い手は、動眼神経に支配される内側直筋です。
- 3顔面神経 ―― 咀嚼筋の運動:顔面神経が支配するのは、目を閉じる、口角を上げるなどの表情筋です。咬筋や側頭筋などの咀嚼筋は、三叉神経の第3枝である下顎神経が支配しています。
- 4三叉神経 ―― 舌前2/3の味覚:三叉神経は顔の皮膚や舌の前2/3の一般的な感覚(触覚や痛覚)を伝えますが、味覚は伝えません。舌の前2/3の味覚は、顔面神経の枝である鼓索神経が伝えます。
- 5舌下神経 ―― 声帯の運動:舌下神経は舌を動かす舌筋を支配する運動神経で、舌を前に出したり動かしたりする働きを担います。声帯を動かす喉頭の筋は、迷走神経の枝である反回神経が支配します。
出典:第59回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問30(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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