第60回 午前 問39
臨床医学
臨床医学に関する問題
血液検査項目と疾患の組合せで正しいのはどれか。
- 1CK-MB ―― 末梢動脈疾患[PAD〈peripheral artery disease〉]
- 2Dダイマー ―― 深部静脈血栓症〈DVT〉
- 3eGFR ―― 慢性閉塞性肺疾患〈COPD〉
- 4NT-proBNP ―― 間質性肺疾患〈ILD〉
- 5SP-D ―― 慢性心不全〈CHF〉
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✓ これが正解2Dダイマー ―― 深部静脈血栓症〈DVT〉
解説
Dダイマーは血栓が分解されると増え、深部静脈血栓症の指標です。
血液検査の項目は、それぞれ何の臓器や病態を反映しているかを結び付けて覚えます。Dダイマーは、体内でできた血栓(フィブリン)が分解されるときに生じる物質で、血栓がある状態で値が高くなります。深部静脈血栓症〈DVT〉では値が上昇し、特に値が正常であれば血栓の可能性を低く見積もれるため、除外の判断に役立ちます。
ほかの組合せは、検査項目が反映する臓器と疾患がずれています。CK-MBは心筋、eGFRは腎臓、NT-proBNPは心臓、SP-Dは肺の状態を反映する項目です。特にNT-proBNPとSP-Dは、組み合わされた疾患が互いに入れ替わった形になっています。
したがって、正しい組合せはDダイマーと深部静脈血栓症です。NT-proBNPは心臓、SP-Dは肺、と由来の臓器で区別すると、入れ替えの誤りに気付きやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1CK-MB ―― 末梢動脈疾患[PAD〈peripheral artery disease〉]:CK-MBは心筋に多い酵素で、心筋梗塞など心筋が傷ついたときに血液中で増えます。手足の動脈が狭くなる末梢動脈疾患の指標としては用いません。
- 3eGFR ―― 慢性閉塞性肺疾患〈COPD〉:eGFRは血清クレアチニンなどから求める腎臓のろ過能力の推算値で、慢性腎臓病の評価に使います。慢性閉塞性肺疾患を評価する検査項目ではありません。
- 4NT-proBNP ―― 間質性肺疾患〈ILD〉:NT-proBNPは心室に負担がかかると分泌が増える物質で、心不全の診断や重症度の目安になります。間質性肺疾患の指標として用いるのはSP-Dのほうです。
- 5SP-D ―― 慢性心不全〈CHF〉:SP-Dは肺胞の細胞が作るたんぱく質で、間質性肺疾患の活動性の指標になります。慢性心不全の指標はNT-proBNPのほうで、組合せが入れ替わっています。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問39(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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