第60回 午前 問98
臨床医学
複雑部分発作に関する問題
複雑部分発作〈焦点意識減損発作〉を起こして自宅室内を徘徊しているてんかん患者に対して、まず行うのはどれか。
- 1救急搬送を要請する。
- 2室内に一人きりにする。
- 3周囲の危険物を取り除く。
- 4身体を押さえて保護する。
- 5タオルを嚙ませる。
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✓ これが正解3周囲の危険物を取り除く。
解説
発作中はまず周囲の危険物を取り除き、安全を確保します。
複雑部分発作〈焦点意識減損発作〉は、脳の一部から始まる発作のうち、意識が損なわれるものです。本人は周りの状況が分からないまま、口をもぐもぐさせる、服をまさぐる、歩き回るといった動作(自動症)をすることがあり、通常は数分以内に治まります。この発作に居合わせたときは、本人の動きを無理に止めず、けがをしないように周りの安全を確保し、発作の様子と時間を観察しながら見守ることが基本です。
残りの対応は、最初にすることとしては早すぎるもの、本人を危険にさらすもの、けがや窒息の原因になるもので、いずれもまず行う対応としては適切ではありません。
したがって、まず行うのは周囲の危険物を取り除くことです。発作のときは止めずに守る、つまり危険を遠ざけて見守り、時間を確かめる、と覚えておくと対応を選びやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1救急搬送を要請する。:発作が長く続く場合や繰り返し起こる場合、けがをした場合などには救急搬送を考えますが、まず最初にすることではありません。最初は周りの安全を確保して見守ります。
- 2室内に一人きりにする。:発作中は意識が損なわれ、周りの状況が分からないまま歩き回るため、転倒や事故の危険があります。一人きりにせず、そばで安全を見守ることが必要です。
- 4身体を押さえて保護する。:意識が損なわれた状態で体を押さえつけると、本人が抵抗して興奮が強まり、本人も周りの人もけがをするおそれがあります。動きは無理に止めずに見守ります。
- 5タオルを嚙ませる。:タオルなどを口に嚙ませると、歯が折れたり口の中を傷つけたりするほか、気道をふさいで窒息の原因にもなります。口の中には何も入れないのが原則です。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問98(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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