第60回 午後 問63
生理学
体温で正しいのはどれか。
- 1体内の熱は呼気から放散される。
- 2熱産生は骨格筋に次いで心臓が大きい。
- 3激しい運動でも直腸温は40℃を超えない。
- 4腹腔には体温の変化を検出する受容器がない。
- 5体温が1℃上昇すると基礎代謝は約1%増える。
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✓ これが正解1体内の熱は呼気から放散される。
解説
体内の熱の一部は、呼気によって体外へ放散されます。
体温は、体の中で熱を作る熱産生と、体の外へ熱を逃がす熱放散のつり合いで一定に保たれています。熱放散の経路には、皮膚からの放射・伝導・対流・汗の蒸発に加え、呼吸があります。吐く息(呼気)は体温で温められ、水蒸気を含んでいるので、呼吸のたびに熱と水分が外へ出ていきます。この記述が正しいものです。
他の記述は誤りです。安静時の熱産生は骨格筋と肝臓が大きく、心臓はそれより小さい割合です。激しい運動、とくに暑い環境では、直腸温が40℃を超えることがあり、熱中症の危険が高まります。体温の変化を感じる受容器(温度受容器)は皮膚だけでなく、腹腔の内臓や脊髄、視床下部などにもあります。体温が1℃上がると基礎代謝は1%よりずっと大きい割合で増えるため、発熱時はエネルギーの消費が大きくなります。
したがって、正しい記述は呼気から熱が放散されるという肢です。熱の逃げ道は、皮膚からの放射・伝導・対流・蒸発と、呼吸、と経路を並べて覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2熱産生は骨格筋に次いで心臓が大きい。:安静時の熱産生では、骨格筋と並んで肝臓の割合が大きく、心臓の割合はそれらより小さくなります。骨格筋に次いで心臓が大きいという順番は誤りです。
- 3激しい運動でも直腸温は40℃を超えない。:激しい運動を続けると熱産生が熱放散を上回り、直腸温が40℃を超えることがあります。とくに暑い環境では熱中症の危険があるため、超えないという記述は誤りです。
- 4腹腔には体温の変化を検出する受容器がない。:体温の変化を感じる温度受容器は、皮膚のほか、腹腔の内臓、脊髄、視床下部などの体の深い所にもあります。腹腔には受容器がないという記述は誤りです。
- 5体温が1℃上昇すると基礎代謝は約1%増える。:体温が上がると体内の化学反応が速くなり、基礎代謝は1%よりずっと大きく増えます。発熱でエネルギーの消費が大きくなるのはこのためで、約1%という記述は小さすぎます。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問63(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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