第60回 午後 問92
臨床医学
脳血管障害のうち、日本で2021年以降に発症数が最も多いのはどれか。
- 1脳梗塞
- 2脳出血
- 3くも膜下出血
- 4脳静脈血栓症
- 5慢性硬膜下血腫
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✓ これが正解1脳梗塞
解説
日本の脳血管障害の発症数は、脳梗塞が最も多くなっています。
脳血管障害(脳卒中)は、脳の血管が詰まる脳梗塞と、脳の血管が破れる脳出血・くも膜下出血に大きく分けられます。日本では、かつては脳出血が多い時代がありましたが、高血圧の治療が広まったことなどで脳出血は減り、食生活の変化や高齢化で動脈硬化が増えたことから、脳梗塞の割合が大きくなりました。
現在の日本では、脳血管障害のうち脳梗塞が最も多く、発症数でも脳出血やくも膜下出血を大きく上回ります。脳梗塞には、細い血管が詰まるラクナ梗塞、太い血管の動脈硬化によるアテローム血栓性脳梗塞、心臓でできた血栓が流れて詰まる心原性脳塞栓症があります。高齢化が進むなかで、心房細動による心原性脳塞栓症も増えているとされます。したがって、最も多いのは脳梗塞です。
ほかの病気は、脳梗塞より数が少ない病気です。脳出血は脳梗塞に次ぐ病型、くも膜下出血はそれより少なく、脳静脈血栓症はまれな病気です。慢性硬膜下血腫は頭のけがの後に起こるもので、脳卒中の病型とは別に扱われます。
脳卒中の中では脳梗塞が最も多く、次いで脳出血、くも膜下出血の順、と覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2脳出血:脳出血は、高血圧などで脳の中の細い血管が破れる病気です。かつては日本で多くみられましたが、高血圧の治療が広まって減り、現在は脳梗塞に次ぐ病型となっています。
- 3くも膜下出血:くも膜下出血は、主に脳の動脈瘤が破れて起こる病気で、命に関わる重い病型です。脳卒中全体の中では脳梗塞や脳出血より少なく、最も多いわけではありません。
- 4脳静脈血栓症:脳静脈血栓症は、脳から血液を戻す静脈や静脈洞に血栓ができて詰まる病気です。若い女性などにみられることがありますが、脳血管障害の中ではまれな病気です。
- 5慢性硬膜下血腫:慢性硬膜下血腫は、頭を軽く打った後、数週間から数か月かけて硬膜の下に血がたまる病気で、高齢者に多くみられます。脳卒中の病型とは別に扱われ、発症数が最も多いものではありません。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問92(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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